変異株は「若者を重症化させやすくてヤバイ」に物申す
府内の重症病床(259床)はほぼ満床で、60人の重症者が軽症・中等症病床で治療を続ける。その軽症・中等症病床も実質的な使用率は約85%に達し、入院調整が厳しさを増している。
(中略)
吉村洋文知事は「変異ウイルスの感染速度は速い。基礎疾患のない若年層も重症化する傾向にある」と警戒を呼び掛けている。
以前は疾患持ち高齢者を狙い撃ちしていた新型コロナウイルスですが、
今度の変異株(変異種)は「若者が感染しやすく重症化もさせるぞ!」と、
もっぱらワイドショーを騒がせております。
うーん、
実は個人的にはコレずっと違和感があって。
いままでは影響がほとんどなかった若者まで重症化させるように狂暴化した、ってさ、
もし本当にそうなら、元々ハイリスクだった高齢者なんて、さらに重症化しやすくなって、それはすごい数がバタバタと亡くなっちゃうんじゃないの?って。
だってそうでしょ?
いくら変異種っていったって、同じ新型コロナウイルスの兄弟みたいなもん。
変異した結果「疾患持ち高齢者を狙い撃ち?ダサいからそれはもうやめたぜ!」ってほど路線変更しないでしょ。
高齢者にとってリスクが高いという性質は変わらないとみるのが自然。
若者も感染&重症化しやすくなったっていうなら、元々弱かった老人達の間でも重症化してしまう人や、その結果亡くなってしまう人がガンガン増えるはず。
でも、
※ 横軸の間隔がちょっと違うので「6府県で解除」からの推移を比較すると読みやすいです
データを見ると死亡者の増加はそんなでもない。
感染者が爆増しているにもかかわらず、死亡者の数はちょい右上がり程度。
つまり、従来株と比べて、変異株で特に死亡者が出やすくなっているわけではないってことになります。
なのに、
メディアでは連日「変異種は若者に感染しやすいパワーアップを遂げた恐ろしいヤツだ!やべぇぞ!」といった論調で報道がされ、知事達もそれに続いて同様の発言をしています。
なんか違和感あるし、なんか気持ち悪い。
うーん、なんか誤った方向に誘導されているような気がする。。。
そう思っていたら、
なんとちゃんとデータに出してくれた人が現れました。
衆議院議員の青山まさゆき氏です。
報道は事実を伝えているか?変異株への恐怖を煽るフェイクにクリティカル・シンキングで立ち向かおう
(前半部省略)
では、若い世代の重症化率はどうか?現在の新規感染者数は1日5000人前後。第3波でいうとちょうど1月初旬くらい。そこで、週に1度公表されている年代別の重症者数と重症化率を1月6日時点と最新の4月21日時点で比較してみた。
重症者の絶対数は、むしろ1月6日の方が多い。40代以下の世代の絶対数はわずかに4月21日の方が多いが、若い世代も重症化しやすいかどうかは、重症化率(=重症者数÷入院等を要する者の数)を比較しなければならない。以下はそれを比較したもの。
すると意外なことに、実際には各世代とも1月6日時点の方が重症化率が高いのだ。そして全体の重症化率は1月6日の1.2%に対し、4月21日は0.6%と半分に過ぎない。
こうして客観的な数字で見比べると、今の「変異株の脅威」を煽るマスコミの報道姿勢は、明らかな印象操作。印象操作を超えてフェイク・ニュースと言っても良いくらいだ。
画像&本文引用:青山まさゆきブログ「報道は事実を伝えているか?変異株への恐怖を煽るフェイクにクリティカル・シンキングで立ち向かおう」
リンク先の青山氏のブログ読んでもらえれば具体的に詳しく説明があるけど、
「時間がなくてリンク先まで読むのはちょっと」
「リンク先まで確認するのはめんどい!」
って人はこのグラフだけでも。
画像引用:青山まさゆきブログ「報道は事実を伝えているか?変異株への恐怖を煽るフェイクにクリティカル・シンキングで立ち向かおう」
上の図は、青山氏が厚労省データをもとに作成したグラフで、
重症化率(=重症者数÷入院等を要する者の数)を年代別に表しています。
今年1月6日の数字が青、4月21日の数字が赤。
全ての年代で重症化率落ちてる( ´゚ェ゚)
・・・おい。
変異株は重症化率高いとか言ってるやつ、ちょっとここに座れ。
このグラフの様相は、変異株が従来株より危険であるということを真っ向否定しています。
ワクチン普及(まだまだ初期段階だけど)、治療法の進歩、季節要因、集団免疫獲得の進行具合、こういった様々な外的要素が入ってくることを考慮しなきゃはっきりとした結論は出せませんが、
少なくとも「変異株は以前よりリスクが高いヤバイやつ」という決めつけがおかしいことは、明らかでしょう。
こんなにはっきりデータが示されているのに「変異種ヤバイ」って話が広まっちゃってる理由は、
感染者全体の中で若年層の割合が増えたことからきています。
これをみて「いまは若年層のほうがいっぱい感染してるんだって!やばいじゃーん!」ってなってるワケです。
でもね、再度グラフを見てみてくださいな。
画像引用:青山まさゆきブログ「報道は事実を伝えているか?変異株への恐怖を煽るフェイクにクリティカル・シンキングで立ち向かおう」
40代の重症化率は1月にくらべてちょっとしか減ってませんが、
50代以上については1月に比べてほぼ半減しています。
つまり、若年層にもかかりやすくなったんじゃなくて、以前より高齢者の重症化率が大きく減っただけなんですよ。
どうして高齢者の重症化率がここまで減ったかは推測しかできませんが、
施設内感染への対策が重要視されてきたとか、コロナ耐性が低かった人はおおかた亡くなってしまったとか、諸々の要素があるんだと思います。
結論として、高齢層の重症化率が減ったから、重症化率がさほど変わってない若年層の数字が目立ってしまっているだけで、メディアや各首長たちはそれをもって「若年層にかかりやすいウイルス」なんて誤解を広めちゃってるんですよね。
ほんと、テレビだけ見てるとマジで洗脳されるね。。。
新しい変異種が出たならその性質について警戒しなきゃいけないことはもちろんですが、
ちゃんとデータが揃ってきたときにはしっかり知識をアップデートしていきましょー。
何をどれぐらい恐れるべきかは、日々変わっていきます。
この「変異種はヤバイ」っていう、ある意味デマやフェイクにも近い情報のせいで緊急事態宣言が促され、その結果アニーが潰れて子供たちが涙したんだなぁとか想像すると本当に胸が痛いです。
4月24日奇跡的なご縁を頂き新国立劇場の #アニー に伺えました。ウォーバックス氏役の #藤本隆宏 さんが「本日はアニー チームモップの初日と千秋楽に…」とおっしゃったまま絶句。グレース役の #笠松はる さんが背中をさする中「子供たちは2年、3年近く頑張ってきたんです」の言葉に会場中が涙、涙。
— 橘涼香 (@tsuzuka6) April 24, 2021
少しでも世の中の不幸が小さくなりますように。
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