昨日テレビで、婚前契約なるものについて取り上げていた。
こ、こんぜんけいやく!?
日本人としては「え、なにそれ」って感じだけど、
海外ではけっこうフツーにあったりするらしい。
へぇー。
簡単に言うと、結婚前に夫婦のルールを話し合って決めて、
ちゃんと法的な効力のある契約書を作っておこうってもの。
たとえば、
・自身の収入は互いに報告する
・外へ飲みに行くのは週2回まで
・2万円以上の買物のときは事前に相談する
・互いの仕事を尊重する
・家事は互いに平等に行う
・子供の保護者会は一緒に出席する
とかの夫婦間のルールを作って、
ちゃんと法的な効力のある契約書として残しておくらしい。
これによって、結婚前に夫婦としての過ごし方の擦り合わせを行うことができるし、
万一離婚になったときに財産分与とか子供の親権とかをあらかじめ決めておくことでトラブルを避けることができるという。
まぁ、お察しのとおり賛否両論になってるわけだけど。
肯定派の意見は、
「人間の価値観は全然違うんだから事前の擦り合わせは大事だ」
「良い。婚前契約の時点でうまくいかないなら結婚後もきっとうまくいかないだろうし」
「ルールを先に決めておけば揉め事を減らせる」
否定派の意見は、
「縛られた生活になりそう」
「愛が冷める」
「ますます結婚する人減りそう」
ってのが大体を占める感じだね。
うー、どうなんだろうねー。
婚前契約って。
個人的には「その夫婦による」ってのが結論かな。
婚前契約書があることで、うまくいくカップルと、うまくいかないカップルがあると思う。
これはもうタイプの問題で、どっちのカップルが優れてるとかじゃない。
簡単に言うと、「なぁなぁ」が成立する関係かどうかってことだと思うんだよね。
良くも悪くも、人との付き合いの中には「なぁなぁ」ってのがある。
我が家は比較的「なぁなぁ感」が強い。
夫婦間で細かい取決めはほとんどなく、そのときの雰囲気で事が運んでいく感じなんだよね。
お互いの収入は別に正確な額を報告しあってないし、お互いの貯金額も把握してない。
外出先で買い物や食事をするときは、なんとなく俺が先に財布を出してお会計するものの、
だいたいは妻が横から折半額に近い額を渡してくるし、
「さっき出してくれたからここは私が出すよ」ということも多くある。
日用品は気付いたほうが買ってる。
スーパーへの買い物はどっちか気が向いたほうが行く。
適当にお互いが食べそうなお菓子やアイスを買ってくる。
お互いに「自販機いくけど何かいる?」は日常の挨拶みたいなもん。
育児についても同様。
相手が仕事に行っているときは逆が面倒見るっていうのをお互いやっているだけで、
いつどっちが何をやらなければいけないっていうルール的なものはない。
(二人とも家にいるときは妻が面倒見てくれているときが多いのでそれは頭が上がらないけど)
少なくとも我が家に関してはそれで円満に回ってる。
たぶん、婚前契約がないほうがうまくいくパターンの夫婦なんだろうなぁ。
俺個人でいえば、
日常生活の中で無駄にルールが多いと「ルール守らなきゃいけない」っていう深層意識がストレスだし、自分の中の「ルール守らなきゃいけない」の責任感が強くなればなるほど、
万一相手が約束を破ってしまったときに許してあげられる余裕がなくなっちゃうと思う。
それがどんなに些細なルール破りであっても「だって破ってんじゃん!俺は守ってるのに!」って怒る動機が生まれちゃうというか。
あとルール破りがあったときのケンカを想像してみたら、ね。
「婚前契約で決めたじゃん!」ってセリフで怒ってる俺。
「婚前契約で決めたじゃん!」ってセリフで怒られてる俺。
ああ、なんだこの喧嘩、ダサイ。
とてつもなくダサイ。
うーん、うまく説明できないけど、コレジャナイ感がハンパないわ(笑)
違う、この関係性は求めてないよ俺。
ちなみにプライベートで付き合いの段階を並べてみると
たぶんこんな感じになると思うんだけど、
1.完全な赤の他人
2.顔だけ知ってる程度の他人(行きつけのお店の店員とか)
3.人から紹介されて挨拶交わした程度の知り合い
4.何度か機会あってご一緒した程度の知り合い
5.たまに会う程度の友達
6.よく会う友達
7.親友
8.恋人
9.夫婦(家族)
1から9に向かって新密度が高まっているはずなのに、
一番新密度が高いところで契約書なんてものが必要になるのは、なんだかだね。
(もちろん、9だけが生計を共にする関係だから1~7にくらべて特殊ってのはあるけど)
これはあくまで自分の場合だけの話だけど、
もし結婚前に婚前契約の提案されたらやんわり断るし、
それでも相手が婚前契約を交わすことが結婚の絶対条件だって言ってきたら、
その時点で価値観の違いってことでお別れすると思う。
自分は「契約がないとうまくいかなそうな結婚」には全く魅力を感じないので、
それならスッパリ捨てて新しく「理屈なしで一緒にいれる人」を探し始める。
万一それで探した人と破局しちゃったとしても
「婚前契約がなかったせいで失敗した」って後悔する自分は絶対そこにはいないと思うので(笑)
とまぁ、
自分自身の感覚で書くと婚前契約をディスるような書き方ばかりになっちゃうけど。
先にも書いたとおり、婚前契約が良いか悪いかは「その夫婦による」もんだと思う。
おそらく「なぁなぁ」が良い方向に運ばないであろう夫婦の場合は適していると思う。
私生活でも一定の強制力があったほうが落ち着けるってタイプの人もいるだろうし、
やっちゃいけないラインが明確化されているほうが安心できるタイプの人もいるだろうし。
こういう場合は婚前契約アリでも悪くないだろうね。
あと、お付き合いしてる相手がクズ男タイプだったときね。
「あれやっといて」「次からやるよ」「お金貸して」「来月から本気出す」が口癖のやつ(苦笑)
婚前契約をしっかりとしておくことで、最悪の関係に陥ってしまう前に事態をおさめるストッパーの役割を果たしてくれそう。
もうひとつ、1年ごとに契約内容を見直して改定していくらしいんだけど、
これも夫婦の在り方を定期的に相談して見直していくことになるから、プラスになりそうだね。
(もしかしたら契約内容を見直す際に「このルールはおかしい!」ってケンカになる夫婦もいるかもだけどw)
夫婦にもいろんな形があるし、婚前契約があるからこそうまくいく夫婦もあると思うので、
こういう方法もあるんだって感じで認知されていくのは悪いことじゃないと思う。
婚前契約も、あくまで夫婦関係を円満にする手段のひとつ。
その手段を選ぶかどうかはもちろん自由。
婚前契約があったから幸せになったって夫婦が増えればいいなと思う反面、
婚前契約なんて言われたから結婚見送ったって人が増えなければいいなと軽く危惧したりして(笑)
婚前契約、日本でも流行るんだろうかー。
どうだろうねー?
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