ネットは匿名だから何してもいいと勘違いしてた人達の末路
先日、元AKBの川崎希さんがブログでこんな報告をしていました。
『 報告 』
前にも少しブログにも書いたんだけど
以前からずっと私やアレク、家族に対しての嫌がらせの書き込みをする人たちがいて
書き込みもエスカレートして家族の安全を脅かすような内容もあって所属事務所の弁護士さんにお願いをしてどのような人が書いているのか発信者開示請求をしていました。
そして今回、東京地方裁判所で発信者情報開示請求の申し立てが認められて
今まで誹謗中傷やプライバシー侵害をしてきた人たちの名前と住所が全て開示されました。
特に嫌がらせの書き込みが凄まじい数あった
ママスタジアムという匿名の掲示板での書き込みのものを開示請求しました。匿名の掲示板なので書き込みをした人は匿名だと思い込んでると思うんだけど
先程資料を確認して
書き込みをした人の住所、名前など開示されたのを見てきちんと手続きをすればネットのものは本当に匿名ということはないんだなと思いました。書き込みの内容はよくニュースで見るような殺すとか直接的なものでなくとも名誉毀損になる内容の誹謗中傷書き込みを開示請求し
裁判所に開示請求を認めてもらいました。そして開示されて思ったのはなぜ一度も会ったこともないような人にずっとこんなに嫌がらせをされるんだろうと思いながら開示請求したら複数を1人で書いてる人もいて嫌がらせを書き込むことが日課になっているんだなと驚きました。
何年もずっと我慢してきましたが私たちもこのような書き込みに対応していくことにしました。
所属事務所と弁護士さんと誹謗中傷してた方々を
これからどのように対応していくかまた引き継ぎ話し合い手続きを進めていこうと思います。そして今後も書き込み等については全て弁護士さんにお願いをして同じく対応していただこうと思っています。
「ママスタジアム」っていう子育て情報ポータルサイトがあるんですが、
川崎さんはそこで数多くの誹謗中傷を受けていたようで。
ついに耐え難いレベルまで達したのか情報開示請求にて相手を特定し、法的措置の準備に入ったみたいです。
うーん、ネットでの誹謗中傷。
いつまでたっても無くなりませんね、こういうの。
こないだは、堀ちえみさんのブログに中傷コメントを書いたってことで、北海道の50代の主婦が脅迫容疑で書類送検されました。
7月にはサイエンスライターの片瀬久美子さんとその家族に対して卑猥な内容の中傷をした人が、270万円の損害賠償請求を受けました。
去年はDeNAの井納選手の妻に対して中傷の書き込みをした20代の会社員女性が訴えられ、200万円の慰謝料を請求されました。
2017年の東名高速あおり運転の事故のときには、無関係の企業を犯人の勤め先としてデマと中傷を流した人達11人が書類送検されてます。
2016年に男子高校生が自殺した件では、高校生を追い込むような中傷の書き込みをした19才の少年が逮捕。
ひどいのはスマイリーキクチさんが女子高生コンクリ殺人の犯人扱いされた件で、炎上が収束をした2009年には19人もの中傷者が検挙されてます。
こういった誹謗中傷で訴えられた人のほとんどが、
「まさか自分がこれぐらいのことで」というふうに考えていたそうで。
たぶん今回のママスタジアムの件で訴えられる人達も、同じこと言うんでしょうね。
「まさか、そんなつもりじゃ」って。
前例がいくつもあるんだから、いい加減学習しようよ。。。
インターネットはぜんぜん匿名の空間じゃない
当たり前すぎることなんですが、
インターネットは匿名性が高く見えるだけであって、まったく匿名ではありません。
我々がインターネットに接続する際にはIPアドレスってのが付与されていて、接続していた時刻や、各ポイントでのパケットの流れ、端末固有情報などと合わせれば、ほぼ100%使用者を特定できます。
(もしあなたがネットワーク技術に精通したプロフェッショナルなハッカーなら別ですけど)
ついこないだは漫画村の運営者が捕まりましたね。
運営者の男性は逮捕されない自信に満ち溢れていて、特定されないための知識や技術をそれなりに持ち合わせていたようですが、結局マニラで身柄を確保されて捕まりました。
気軽に誹謗中傷書き込んでるみなさん、彼よりも巧みに逃げ切れる自信あります?(笑)
誰かに石を投げるってことは、投げ返されても仕方ないってこと
Twitterでインフルエンサー的な人達をフォローしてると、
自然と彼らに対しての誹謗中傷リプもTL上に目に付くようになりますね。
まぁ、いろんな中傷リプや罵倒リプを見かけます。
中傷されたインフルエンサー側はそういうのはスルーしてることが多いかと思いますが、
たまにインフルエンサー側がそれを引用して反論リプを書くこともあります。
そういうとき、
「有名人が一般人晒すなんてひどい」
ってさらに返している人、めっちゃ見かけるんですよね。
いやいやいや、自分から石投げておいて、投げ返されたらひどいってオイ(汗)
有名人ってやつを、叩き放題のサンドバックか何かだと思ってんのかなって感じ。
有名人に何を言ってもいいなんて法律もサービスも存在しません。
有名税なんて造語でしかないので。
そもそも一般人と有名人の差は名が売れてるか売れてないかだけ。
他には何も差がない、まったく同じ人間です。
もし当たり前に「自分だけ攻撃してOKだ」って感覚持ってるなら、それ相当危ないです人間性が。
人を中傷しても自分の人生は1ミリも豊かにならない
他人に悪口を言って評価を下げることで自分に正当性を感じるのは気持ちいいのかもしれません。
自分のほうが上であるとマウントを取るのは気持ちいいのかもしれません。
でも、ひとつ言いたい。
それやったところで自分の生活って何か豊かになります?
一時のストレス発散だけ。
なんか今回の川崎さんの件では、1人の人が複数アカウントを使って誹謗中傷を行っているケースもあったそうで。
なんかね、それ聞いて率直に思います。
「会ったこともない他人の悪口書くのに自分の人生どんだけ注ぎ込んでんの?」って。
アカウント作って、悪口書いて、またアカウント作って、悪口書いて、の繰り返し。
で、それだけの時間と労力を注ぎ込んだ結果、訴えられて実名晒されて慰謝料まで取られて。
それって無駄を通り越してアホ以外の何モノでもないでしょうよ。。。
大事な自分の人生なんだから、自分の生活を豊かにするために使いましょ。
「これぐらいなら大丈夫」の基準は、書き込む側が決めるものではない
最後に、一番重要な部分。
個人的にはこれまでに訴えられてしまった人の大半はここを勘違いしてるんじゃないかと思ってます。
さてクイズです。
「バカ」「ブス」「死ね」「殺す」など中傷の言葉は数多くありますが、
どこまでのレベルなら書き込みとしてセーフだと思いますか?
「殺す」は殺害予告になっちゃうので明らかにアウトなのはわかりますけどね。
ほかのやつはアウトなのかセーフなのか、なんとも判断しづらい印象ありますよね。
だって「バカ」なんて言葉は、仲良しの間柄なら日常でも使ったりしますし。
正解は、じゃじゃん!
「決められない」が正解です。
なんじゃそりゃって思った人、すいません。
えーと、正確には「どこまでセーフでどこからアウトになるかは書き込む側には決定権などなく、被害者側や弁護士や裁判所等によって判断される」って言えばいいでしょうか。
井納選手の妻の件でいえば「そりゃこのブスが嫁ならキャバクラ行くわ」という書き込みが原因となって、結果200万円の損害賠償金の請求となりました。
これって別に「ブス」って単語がアウトだったとかセーフだったとかの話じゃないんです。
分かれ目は、被害者側が行動を起こしたかどうかなんですよね。
被害者側が不快に思って行動を起こして、弁護士もそれに正当性を認めてGOサイン出しちゃえば、ぽーんと訴状が到着。
その書き込みアウトー!ってことです。
堀ちえみさんの件でいえば、舌がんの手術の前後に「死ね消えろ馬鹿みたい」「死ねばよかったのに」と書き込んだことで訴えられました。
訴えられた主婦はテレビ取材で「死ねでもだめなんですか。みんなやってるじゃないですか」なんてフザけたこと言ってましたが、これこそまさに前述した勘違いの代表例。
「アウトかセーフかは書き込む側が決めることじゃない」ってことに気付いていないんです。
誹謗中傷は、その内容がハードであろうがソフトであろうが、確実な安全ラインなどありません。
すべては受け手側の対応に委ねられます。
受け手側の気持ち次第で、あなたは仕事も信用もお金も一発で失うかもしれません。
誰かを中傷するって行為は、気軽にストレス発散で行うにはとてつもなくハイリスクなことであると思っていたほうがいいです。
まとめ
はい、まとめ。
・インターネットは匿名でも何でもないのですぐ捕まります。
・誰かを中傷するってことは、中傷され返されても仕方ないってことです。
・誰かを攻撃したところで自分の生活はちっとも豊かになりません。
・どこからが中傷としてアウトかなんて線引きはできないので、軽い中傷であってもしないほうが無難
さらに言うと、これからはネット上の誹謗中傷への取り締まりがされやすくなる傾向にあります。
2000年ごろにインターネットが一般普及してから、ぶっちゃけこれまではルール整備が追いついていませんでした。
それゆえに、言いたいこと言い放題の無法地帯になっちゃってたワケです。
ですが、最近では誹謗中傷による情報開示請求の事例も非常に多くなり、
警察サイド、司法サイド、プロバイダサイドそれぞれの対応が柔軟になりつつあります。
たぶんこれからもその柔軟化は進み、中傷された側が行動を起こしやすい環境になっていくのは明らかです。
逆に言うと、誹謗中傷する側のリスクはどんどん高まっているといっていいでしょう。
誹謗中傷なんて何の得もなく、ただハイリスク・ノーリターンでしかありません。
たいした意味もなくお互いがお互いを傷つけあうような世の中、そんなのちっとも魅力的じゃありませんしね。
まずは自分から、そのまわりから。
一歩ずつ、ね。
したらな!
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