大阪都構想の否決から見えるモノ
昨日、大阪都構想が住民投票により否決されました。
賛成67万5829票、反対69万2996票で、その差はたったの1万7167票。
たしか5年前の橋下さんのときの住民投票でも1万票ぐらいの僅差で否決だったので、
今回もわずかな差で及ばずという形となりました。
自分は、大阪都構想については完全に中立で。
ざーっと「都構想とは何か?」ってニュースには目を通してましたが、
大阪に一度も住んだことがない身としては、メリットとデメリットの大きさの判断が難しく。
なんか賛成派の意見、反対派の意見それぞれがバイアスかかりまくりの雰囲気だったので、中立的な視点で正しく語ってる感じがしなくて判断しづらかったんですよねぇ。
大阪都構想の可否が遠方に住む自分に何か影響を与えるのかも予想できなかったので、
どう転がっていくのかなぁ、と第三者的な目で見てました。
なので、今回否決となったことについても、
「ああ、そうなんだ」ぐらいの感想ではあったのですが。
ただひとつ気になったのは、
否決後のニュースのコメント欄やSNSを見るかぎりでは、
否決を残念がる声のほうが圧倒的多数なんですよね。
反対多数という形で決着がついたはずなのに、です。
もちろん人間ってやつは、自分の思い通りにいったことよりも、
自分の思い通りにいかなかったことを発言したくなる衝動のほうが強いのは承知です。
でも、それを踏まえても、否決を残念がる声が逆に比べてとんでもなく多い。
普段からインターネットに触れる層だけで見れば、かなり賛成派が多かったってことなんでしょうね。
これは逆に言えば、インターネットにあまり触れない層に反対派が多くいたということになります。
高齢者もおそらく大半がここに含まれるでしょう。
この層はインターネットを活用しない、つまりテレビと新聞とご近所の世間話ぐらいしか情報源がない層。
トゲのある言い方で申し訳ないですが、はっきり言って「情報にうとい層」と言えますよね。
つまり今回の件は、「情報にうとい層」の意見によって否決されてしまったってことになります。
・・・なんだかなぁ。
個人的には、モヤモヤする案件ですコレ。
ついでに言っておくと、都構想反対派には「慣れ親しんだ大阪市の名前がなくなる!」と感情的な理由で反対とした人もかなり多くいたようです。
メリットデメリット無視で、名前が残る残らないだけの感傷で判断した人が、少なくとも数万単位でいたと思われます。
つまり、論理的にメリットデメリットで測れる人オンリーで投票してたら、結果は可決だったってこと。
なんだかなぁ。
おまけに投票前のメディアの動きを見てると、
これ以上ないタイミングで毎日新聞が都構想デメリットを強調する誤報を出したり、
投票日が近づくほど大手ニュースサイトは都構想デメリットの記事ばっかりになってたり。
何かね、すげーうさん臭かったのよね、メディアの動きが。
メディア以外でも、「白票でも賛成になります!」というデマを流布してる運営不明の団体がいたり、
クオカードプレゼントを謳って都構想反対を主張するクイズ回答を促すビラが配られていたり。
とにかくいろんなところで不穏な動きだらけ。
自分は陰謀論とかは好きじゃないですが、
この状況どう控えめに見たって、世論を反対に誘導するために仕掛け打ってる奴が確実にいますよね(苦笑)
なんだかなぁ。
そもそもさ、大阪府と大阪市のトップが維新になってから大阪が良くなったという評判をメチャクチャ多く見かけるのに。
とにかく昔の大阪はひどかった、癒着や不正が死ぬほど多かった、って話は調べれば調べるほど出てきます。
(Wikipediaに大阪市の不祥事ってページがあるほどw)
維新はこの数年で大阪を立て直してきた人達なんだから、
いまの大阪の何がダメで、どうしたらいいのかを一番理解している人達だと思います。
その人達が大阪のためにこうしたいって言ってるんだから、もうちょっと信用してもいいんじゃないの?
それがここまで大阪を立て直してくれた人達へ対しての真っ当な態度なんじゃないの?
って、そう思っちゃいました。
なんだかなぁ。
今回の大阪都構想が否決された件。
これらのいろーんな要素を踏まえると、
今回未来の日本に幸せが増える選択がなされたとは全く思えないのは自分だけ?
否決されたことで、本当に幸せな未来に向けて舵を切れたのか?
今回の件は、こうとも捉えられます。
『高齢化が問題になっている日本において、改革しようかという意見を高齢者層が中心となって否決させ、現状維持をする方針になった。』
・・・コレ普通にやべーと思うんだけど:(;゙゚’ω゚’):
結果が出てしまった後にあーだこーだな意見で申し訳ないですけどね。
ただ、ネット上の都構想否決を残念がる声が本当に膨大で。
考えとしてそれほどズレてないと思いますよ。
まぁ、もちろん決まっちゃったことはしかたがない。
何を言っても時は戻ったりしないので。
ここからどうするかがまた大事。
でも、今回なんとなくで反対に投票した人へ。
別にどっちに投票しようが誰にも非難されるものじゃないけど、
ネット上の否決を残念がる人達の声、ざーっと眺めるだけでもしてほしいなぁとは思う。
いつ来るかわからないけど、次に訪れるであろう大事な選択肢のときに、きっと有意義な材料になります。
少しでも自分の息子が生きる未来が良いモノになりますように。
アーメン。
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