参院選、始まりましたね。
東京の街中でもぞくぞくと候補者たちの演説合戦が繰り広げられるようになりました。
そんな中でいつも気になってしまうのは、やっぱり選挙カーの騒音。
0歳児の親としては、マジで選挙カーだけはなんとかしてほしいって感じです。
信号待ちの車の騒音をモロに受ける立地に住んでいるもので。
選挙カーからの騒音は、かなりの死活問題でございます。
子供を寝付かせる → 選挙カー → 子供が起きてギャン泣き → 子供を寝付かせる(くり返し)
の無限ループはマジでキツイよ。。。
子供が寝てくれないとできない仕事や家事もあるんだよー!
寝かしつけて「やっといまから取り掛かれる」ってタイミングで起こされると、キーッってなります。
いやはや、子供を寝かしつけるのってね、
ホント大変なんですよ。
すんなり寝てくれるときもあるにはあるけど、それはレアケース。
抱き寄せてゆすってあげてもウンウンと唸って寝てくれないときも多いし、
座り抱きだとなぜか落ち着いてくれず、重たいのに耐えながら部屋中をぐるぐると立ち歩かなきゃいけないようなときも。
そんな苦労をしてやっと寝かしつけたところに選挙カーがワーワー言いながらやってくると、
ポッキリと心が折れます。
生前にして賽の河原で積み上げた石を鬼にひっくり返される気持ちがめちゃくちゃわかる。
ちょうど先日こういうニュースも出ましたね。
まぁ、そりゃそうだよね。
→選挙カーでお昼寝園児が起きて「ギャン泣き」 保育士「その時間帯避けて」ツイートが話題
聞くところによると選挙カーって、日本だけの文化らしいですね。
海外では例がないらしく、外国人観光客は不思議そうな顔で選挙カーを見ているんだとか。
ちなみに選挙カーといえば「○○!○○をお願いします!」って感じで、
とにかく候補者の名前ばっかり連呼してるイメージ。
名前ばっかり叫んでないで、ちゃんと政策しゃべれよ!って思っちゃいがちですが。
これはそういう選挙カーのルールがあるからなんだそうで。
詳しくはこちらにありますが、
簡単に言うと、選挙カーは車を停止した場合のみに政治的な演説行為が許されていて、
逆に走行中は連呼行為のみが許されているそうです。
だから、走ってる選挙カーはアホみたいに名前だけを叫び続けてるワケ。
走りながら連呼以外をしちゃうと公職選挙法違反で捕まっちゃうからね。
この連呼行為は専門家に言わせれば、
1.記憶への刷り込みとして効果的
2.接触回数が多いほど好感を持つ心理法則(ザイアンスの法則)として効果的
3.がんばってる感の演出として効果的
とのこと。
いや、1と2なんか、ほぼサブリミナル効果みたいなもんじゃん(汗)
3もクソみたいな理由だし。
こんなののさばらせてる公職選挙法もどうかしてますな。
政治家と庶民の感覚が乖離してるって言われんのはそういうトコだってのに。
実際に行われたアンケートだと、選挙カー不要派が過半数を超えるようです。
やっぱり迷惑に思ってる人が割合多いみたい。
逆に選挙カー必要派も一定数はいて、「騒々しい選挙カーがあってこそ選挙ってもんだ」といった風物詩的な捉え方をしている人もいるようで。
実際に街宣カーを使ってみた人でこういう意見の人もいるし。
→選挙してみてわかった、街宣カーの有効性。街宣カーの中の人より
うーん、たしかに必要派の言ってることもわからなくはない。
街中を歩いていて「いま選挙期間中である」ってことを一番実感させてくれるのはいまのところ選挙カーの存在だし。
効果が薄いとわかっていたとしても、なにかしらのアクションを行うことで、
もしかしたら政治への関心や投票へのフックになるかもしれない。
漫画『寄生獣』でもシンイチが「でもやらなきゃ確実にゼロだ!」って言ってたし(笑)
でも、個人的にはやっぱり選挙カーは不要だと思う派です。
候補者が移動の足に使って、街頭演説をする場所に移動するために使う選挙カーは全然OKだと思うんだけどね。
連呼行為はやっぱりいただけないなぁ。
連呼行為による効果の大きさと迷惑レベルのバランスが悪過ぎるのよ。
「○○!○○です!」
の名前連呼だけでも十分に気持ちが悪いのにさ、
選挙期間が追い込みに入ると、
「最後のお願いに参りました」
「投票用紙には○○とお書きください!」
って、ひたすらわめき散らすよね?
もうアレがほんとにダメだわ。
お願いしに来た? 名前書いてください?
こっちはあなた達の政策と人柄を見て「選ぶ」のが仕事。
お願いされて紙に名前書くのが仕事じゃねぇー!!!って思う。
↑こんなツイート見かけたので紹介。
まったくそのとおりですな。
ちなみに選挙カーって、もちろんだけど結構なお金がかかってます。
ぱっと思いつくだけでも、
・選挙仕様にカスタマイズされた選挙カー(レンタカー)の代金
・ガソリン代
・運転手の人件費
・ウグイス嬢の人件費
が最低でも経費としてかかりますね。
これらは候補者が自ら用意するわけですが、
選挙では下記の項目について国からある程度の補助が出ます。
・レンタカー代 1日あたり 15,800円まで
・ガス代 1日あたり 7,560円まで
・運転手の報酬 1日あたり 12,500円まで
・車上等運動員の報酬 1日あたり 15,000円まで
この合計金額は50,860円になります。
これは1日あたりの金額なので、参院選の選挙運動期間が17日間とすれば、1人あたり864,620円。
で、今回の参院選の候補者が370人いるから、その合計金額は319,909,400円。
つまり、ざっくり3億2000万円です。
さ、さんおく。。。。(汗)
このうち得票数が供託金没収点に満たない候補者は補助金没収となるわけだけど、
今回の候補者が370人で、争う議席数が124席だから、落選予定者は246人。
このうち供託金没収点届かずの落選者って何人ぐらいになるんだろう。
100人ぐらいいんのかなぁ?
仮にこの100人には補助金が下りないとすれば、
86万×100人分で、ざっくり8600万ぐらいは候補者の自腹。
ってことは、国から選挙カーに対して出ている補助金の額は2億3000万ぐらいか。
それでも、におく。。。(汗)
もちろん選挙活動に対してしっかりとした補助はあるべきだけどさ、
アンケートで過半数が不要だと答えている選挙カーに対してと考えると、やっぱコレ異常だろ。。。。
あんなに迷惑で耳障りだと思っている存在に、税金でこれだけの額を払ってんのかと思うと変な汗が出てきます(笑)
そもそも選挙カーまわりにかかっている費用、
おそらく候補者サイドからすれば全然足りてないんじゃないかな?
あのオリジナルの看板をつけて、ガラス張りにしたりした特殊使用の車は1日15,800円じゃ借りられないでしょ。
人件費も、8時~20時の12時間拘束の仕事に対する報酬としてはそれぞれ補助額が心もとない。
たぶん候補者側で自腹になっている部分も相当な額になっているはず。
この候補者自腹分と補助金分を合わせりゃ、総額4億とか5億とかいっちゃうんでないか?
(※実際には、選挙運動全般に車は必要になるだろうから、シンプルに選挙カーなくせばこの金額が削減できるってわけじゃないだろうけど、それでも、ね)
昔は足を使って走り回るしかアピールのしようがなかったのかもしれないけどさ、
いまはインターネットで情報発信できる時代。
動画はライブ配信もできるし、アーカイブしていつでも確認できる。
SNSを使って直接的なコミュニケーションだってできる。
「名前連呼の選挙カー」の存在意義がいかに薄くなったか、さっさと気付いてもらえるといいなぁ。
※田舎の高齢者しかいないエリアでの選挙活動はどうすんだって意見がありそうですね。
そういうエリアだとネットじゃ無理じゃん的な。
そのへんはまた機会あれば書こうかなぁ。
コメント