今日は桜木町まで。
嫁が出演するミュージカル「日本国 横浜 お浜様」を見てきた!
観劇後は感想をブログで書こうということは
前々から決めていたんだけどね、
うーん、困った。
ぜんぜん筆が進まない。
(タイピングの指が動かない、が正しいか)
作品は、神奈川県の本牧の高校を舞台にしたミュージカル。
活発で活動的な演劇部が、
過去に本牧に実在したチャブ屋街(風俗街みたいなもの)を題材にした脚本を
文化祭でやりたいというところから。
教師達は高校生が扱う題材としては不適格だと猛反発。
またその脚本は未完。
脚本家はどうしてそこで筆が止まってしまったのか。
本当の自立とは何か、
そこにあった都合の悪い事実には触れないことが正しいのか。
高校生らしさとは何か。
大人が作った枠組みの本当の意味は何なのか。
風俗街を題材にした戯曲を通して、
高校生達の在り方、そして大人達の在り方を問いかける作品。
↑チャブ屋嬢を演じた3人
様々な場所でキャリアを積んだ確かな力量の俳優達が揃っていて、
圧倒的な技量と圧倒的なパッションで観客席に訴えかけていた。
舞台美術も音楽も照明も、どれもが一級品揃い。
あはは、いろいろレベル高過ぎよ(笑)
観客席にいるとすごくわかるのが、お客さんの温度。
どれぐらいシーンに対して前のめりになって見ているか、
そういうのは肌で伝わってくる。
少なくとも俺が感じた範囲では、お客さんの集中度は完璧だったんじゃないかな。
それだけ引き付けられる力が作品にあったってことだと思う。
すごく良かった。
素晴らしかったと思う。
うーん、でもこれはアレだなぁー。
ここまで書いて、
感想を書く筆が進まない理由がちょっとわかってきた。
感情を一言でと言われれば、そりゃあ
「素晴らしかった」
で、間違いはないんだけどね。
でもやっぱり、しっくりくる言葉じゃない。
良い作品を体験したあとの感情として、
「良かった」
「素晴らしかった」
「感動した」
とか安直な言葉でよければ、それはいくらでもあるわけで。
そのどれもが、いまの自分の感情を表す言葉としては間違ってないんだけど。
でもピシャリとこないんだよね。
これはアレだね。
なんていうか、「ロス」に近いのかもしれない。
好きなドラマが終わってしまったときに「○○ロス」っていうやつ。
達成してしまったあとの虚無感みたいな。
もしくはあれか。
自分の子が成人して旅立ってしまうときのような。
(体験したことないくせにスンマセン)
これも以前に書いたことだけど、
この作品は最初に神奈川県庁で2015年4月にやった「ウキヨホテル」から、
2015年7月のスピンオフ作品「氷川丸」、
2017年1月に地劇ミュージカルコンペ参加作品「日本国 横浜 お浜様」、
2017年8月に「Yokohama Music Revue Show」、
とずっと見てきた。
そして今日の本公演「日本国 横浜 お浜様」。
最初の2015年の「ウキヨホテル」のときから脚本家・演出家から
「いつか大きな場所で本公演をしたい」ということは
ずっと聞いていた。
そこからひたすらブラッシュアップを重ねて、
嫁も今日含めて3公演に演者として参加し、
みんなでじっと育て上げて、今日ついに実現の日を迎えたわけだ。
しかもこんな大きなホールで、これだけの大勢の観客の前で。
自分は直接の関係者ではないけど、
2015年4月からの経緯はだいたい知っている。
うまくいってること、うまくいかなかったこと、
いろんな紆余曲折があって今日にたどり着いたことを知っている。
大変長い道のりだったはずだ。
口にできないような苦労・苦悩もたくさんあったはずだ。
しかも誰か一人で育て上げた作品ではない。
たくさんの人間が関わって、それぞれがそれぞれの方法で高めてきた作品だ。
「ああ、今日、辿り着いたんだなぁ」
そう思うと、
「辿り着いたことへの祝福の感情」
「きっちりと素晴らしい完成品を見ることができて嬉しい感情」
がまず最初にやってきて、
そのあとは、ね。
そういう感情になっちゃうよねぇ。
ちょっとカーテンコールの際にやばかった。
年取るとダメだね。
まぁ、「辿り着いた」といっても、まだ完遂したわけではなく。
まだ明日2回公演という日程が残っているので、
勝手に部外者がこんな気持ちになってるのはおかしな話だわな(笑)
ごめんね、勝手に感情フライングです!
おセンチな文章でスマソ。
あらためてみんな、お疲れ様!
初日おめでとう!
明日も千秋楽含めて2回公演、最後まで楽しんでね!
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