【映画】レッド・ウォーター サメ地獄

レッド・ウォーター サメ地獄

 

現存するサメ映画を、とことん貪っていこうという不毛なシリーズ!

はい、今回もちょいと昔のサメ映画から。

 

 

『レッド・ウォーター サメ地獄』だよ!

もうタイトルからアレな匂いがプンプンするよね!

 

 

この『レッド・ウォーター サメ地獄』は2003年にアメリカで放送されたテレビ映画です。

原題は『RED WATER』。

なんで邦題はダサい「サメ地獄」とか付け加えちゃんたんでしょうね。

もうこの四文字のせいでB級映画臭が10倍盛りです。

 

 

ストーリーはおおまかには以下のとおり。

ネタばれしまくりなので注意!

 

 

 

 

舞台はアメリカのルイジアナ州。

自然溢れる川辺は住民にとって良い遊泳場になっていたが、突如そこにサメが現れて犠牲者が出てしまう。

サメには懸賞金がかけられ、街は大騒ぎに。

 

主人公のジョンは元採掘業者だが、過去の人身事故に責任を感じて退職、この街で漁師をして暮らしていた。

そんな中、彼のもとに元妻のケリーがやってくる。

ケリーは石油の採掘業を続けていて、川の上流の新しい採掘事業の手伝いをしてほしいと訴える。

ジョンはいろんな思いを抱えつつもそれを引き受け、現場で採掘作業をすることに。

 

しかし、なんとそこにやってきたのはマフィアの3人組。

仲間の裏切りで川の底に水没してしまった金庫を引き上げるためにこの川にやってきたのだった。

 

採掘場を乗っ取るマフィアたち。

ジョンたちは彼らに銃で脅され、サメの危険がある川の中で金庫探しをさせられることに。

マフィアとサメと2つの脅威にさらされたジョンたちの生死をかけた戦いが幕を開ける。

 

 

 

ザッツ☆B級映画って感じですね。

まぁテレビ映画なんでしょうがないのかもしれませんが。

 

 

画像引用:木曜洋画劇場CM レッドウォーター・サメ地獄

 

まずタイトルからサメ映画だと思ってみると若干肩透かしを喰らいます。

金庫探しのマフィアたちに拘束されてしまう流れがメインになっているので、サメの出番自体は少なめ。

理由としては低予算のテレビ映画だからってのが大きいんでしょうねぇ。

サメの襲撃シーン削って、人間同士のアクション増やしたほうがそりゃあ予算は安く済みますもんね。

 

 

でも意外にセットなどは頑張っています。

川の上に組まれた石油採掘施設の爆発シーンなどはなかなか派手。

石油事故とボンベ射撃で2回も爆発ありますしね。

 

 

 

画像引用:木曜洋画劇場CM レッドウォーター・サメ地獄

 

見所は、ルー・ダイアモンド・フィリップス演じるジョンでしょうか。

序盤は頼りないヤサ男って感じなんですが、物語終盤でタンクトップ姿になってからは急に男らしさが際立ち、

たくましいにもほどがあるナイスガイとして大活躍します。

 

手をナイフで刺されようが、足先をサメに咬まれようが、そんな傷なんのそので戦いに挑みます。

元石油発掘技術者の漁師がなんでこんなにマッチョでたくましいんだ(笑)

 

 

逆の意味で見所はといえば、サメのショボさと扱いのヒドさ(笑)

村の長老の話では「このサメは川のヌシで、自然を壊す人間に対して怒っているのだ」ってことなんですが、

血の匂いがするたびにヒョロヒョロ寄ってくるこのサメは、どうみてもそんな崇高な目的で人間を襲っているようには・・・。

完全に食欲丸出しの凶悪モンスターの扱いでしかありません。

襲撃の仕方もなんかコントチックだし。

 

 

あと何気に面白いのがWikipediaの記述。

 

『レッド・ウォーター/サメ地獄』(れっど・うぉーたー/さめじごく、Red Water)は、2003年に公開されたアメリカ合衆国のテレビ映画である。日本では本編よりも、木曜洋画劇場での放映の際のCMについて評価が高い。

 

 

 

これが件の木曜洋画劇場のCM。

たしかに本編よりコレのほうが面白いです(爆)

 

大塚芳忠氏がナレーションをしていますが、内容もテイストもいろんな意味で絶品。

テレビ東京の木曜洋画劇場の本気度が伺えます。

「赤色ジョーズ革命、鮫工船」って、絶対本編見ないで設定資料だけで原稿書いてるよね。

 

画像引用:木曜洋画劇場CM レッドウォーター・サメ地獄

 

 

 

あ、登場するサメについて。

 

主役となるサメはオオメジロザメです。

サメ映画と言えば、ホオジロザメやメガロドンなんかが多いのに珍しいですね。

(パッケージ写真どう見てもホオジロザメなんですけど!)

 

そういえば1年後に制作された『JAWS 恐怖の12日間』も登場するのはオオメジロザメ。

なんかこの時期でオオメジロ流行でもあったのかな?

 

これは勝手な推測ですが、このへんにもテレビ映画の低予算事情があるのかなと。

海で撮影するより川で撮影した方が圧倒的に予算と手間暇がかかりません。

そのために川で生息できるオオメジロザメを主役にチョイスしたのではないかと。

 

 

画像引用:木曜洋画劇場CM レッドウォーター・サメ地獄

 

しかし、それならもうちょっとサメの描写は頑張ってほしかったところです。

 

 

実際のサメの映像を使っているシーンと、ロボットのサメを使っているシーンがあるんですが、

リアルとロボットの差が激しくて萎え萎えです。

せめて体表のクオリティを上げてくれるだけで全然見え方違うと思うんですけどねぇ。

なんかツルツルしててビニールみたいなんだもん(笑)

 

劇中のサメのサイズは5mぐらいでしょうか。

最近のインパクト重視のサメ映画としてはやや控えめのサイズ。

オオメジロザメとして考えればこれでも大きすぎるぐらいですけどね。

 

ただ、サメの大きさはカットによってけっこうバラバラ。

このへんもうちょっとうまくやってよ(苦笑)

 

 

そもそも先にも書きましたが、サメの出番がホント少ないんですよねぇ。

 

 

採掘業者VSマフィアというメインストーリーが始まるまでに何人かモブを食い殺して、

その後はアクションシーンの合間にちょこちょこと顔出ししてくるぐらい。
なんっていうかね、カレーライス食べてるときの福神漬けぐらいの立ち位置なんですよね。

表題に「サメ地獄」ってあるのに全然サメ地獄でない。

 

 

『レッド・ウォーター サメ地獄』、

犯罪組織と戦うルー・ダイアモンド・フィリップスのアクション映画にオマケでサメが出てくる、

そんな感じのイメージで臨めば裏切られずに済むかも。

 

お時間あればぜひー。

 


レッド・ウォーター サメ地獄

2003年アメリカ合衆国
上映時間 95分
監督: チャールズ・ロバート・カーナー
脚本: J・D・フェイゲルソン、クリス・マック
製作: ミッチ・エンゲル
製作総指揮: チャールズ・ロバート・カーナー、マイケル・G・ラーキン
キャスト: ルー・ダイアモンド・フィリップス、クリスティ・スワンソン、ジェイムズ・ウールヴェット、ほか

→Amazonで探す

コメント