【演劇】ラーメンズ第16回公演『TEXT』

ラーメンズ第16回公演『TEXT』

画像引用:YouTube ラーメンズ『TEXT』より「50 on 5」

 

学生時代から好きだったラーメンズ。

数年前に過去コント作品のほとんどをYouTubeにて無償公開してくれていたのをふと思い出したので、1日1本ぐらいのペースでまた見返していこうかなー、なんて思ったりして。

 

せっかくなんで、作品ごとに自分のブログ内でアーカイブしていこうと思います。

YouTubeページ内のアーカイブだと作品情報とか詳しくわかんないし、どれを観てどれをまだ観てないかとか、ページごとにまとまってたほうが便利かなぁと。

ほぼ自分用の備忘録みたいなページですが、もし良かったらご活用くださいー。

 

『TEXT』公演情報

ラーメンズ第16回公演『TEXT』

【演目】
1.50 on 5
2.同音異義の交錯
3.不透明な会話
4.条例
5.スーパージョッキー
6.銀河鉄道の夜のような夜

作・演出: 小林賢太郎
出演: ラーメンズ(片桐仁・小林賢太郎)
舞台監督: 野口毅・網倉直樹
演出部: 埋橋真理
照明: 大迫浩二・高橋登志江
音響: 眞澤則子・丸山真由美
小道具: 千葉あけみ
衣裳: 若林ケイジ・伊賀大介
音楽: 徳澤青弦
企画・制作著作: トゥインクル・コーポレーション

【東京会場】
2007年2月1~10日 天王洲銀河劇場
2007年3月12日~25日 東京グローブ座

【神戸会場】
2007年2月20日~28日 新神戸オリエンタル劇場

【福岡会場】
2007年3月2日~7日 西鉄ホール

【札幌会場】
2007年3月28日~4月1日 道民活動センタービル かでるホール

※動画は2007年3月17日に東京グローブ座で上演されたものを収録

 

『TEXT』YouTube動画

1.50 on 5

教材用の50音ポスターの刷新アイデアを練るお話。現代っ子は「たんぼ」や「そろばん」がピンと来ないから何か新しい単語を考えてくれというところから始まり、全部同じ音にしたら面白いんじゃないか、ドラマ仕立てにしたら面白いんじゃないかと盛り上がっていく。バイト、正社員、上司、社長、会社の鬼・社鬼とくるくると役が変わっていくところも面白い。個人的にはさ行~た行の転校生絡みのドラマが好き(笑)

50 on 5 台本




2.同音異義の交錯

2人それぞれが紡ぐ全く別の物語が、ところどころで同音異義語で交錯する構成。野田秀樹の言葉遊びみたいな感じ。こういうテクニカルな台本、書き上げるのにどれぐらい時間かけてるんだろうと気になる。商店街プロデューサーの「ものすごい人出だぁ!」と、冒険家の「ものすごいヒトデだぁ!」が被ったところは思わず声に出して笑っちゃった。

同音意義の交錯 台本




3.不透明な会話

透明人間はいるのかいないのか、その証明はできるのか、という話を延々している。「悪魔の証明」みたいな話。たぶん実際にこのテーマについて実際に考えたことがあるのか、もしくは誰かと盛り上がったことがあるんだろうなぁ。途中まではすごく理論的な話をしていて小林さんが優勢に語っていたりするのに、中盤から片桐さん側の天然ボケ的な発言が加速して主導権を確保していくのが面白い。




4.条例

眠いから刺激のある話をしてくれないかと問われて、小学生男子100人アンケートの結果第一位が「エロい姉の存在」という話をして、その後は法的にヤバイ珍獣を扱うペットショップ強盗をしようという。そのたわいもない(?)話を、いろんな条例が出た想定で数パターン演じるやつ。その条例が、日常会話を短歌的に五・七・五にしなければいけないとか、ハリウッド映画的なウィットに富んだ会話をしなければならないとか、1つ前の作品『不透明な会話』に出てきたやつで、『不透明な会話』から続けて観ると笑わずにはいられないものばかり。中でもミュージカル条例のやつは腹筋崩壊。




5.スーパージョッキー

過去作『怪傑ギリジン』『路上のギリジン』などと同じく、小林さんがじっとしているところに片桐さんが一人でひたすら面白いことをしていくシリーズ。本作では小林さんが出走直前のパドックから逃げてきた馬、片桐さんがその騎手という設定。どこまでが台本でどこまでがアドリブなのか。たぶん95%ぐらいは台本通りなんじゃないかなとは思ってんだけど。でもそれをアドリブっぽい雰囲気を醸し出して笑いを誘う技術がすごい。保護色(笑)




6.銀河鉄道の夜のような夜

宮沢賢治『銀河鉄道の夜』に沿いながらここまでの5本の作品で紡がれた言葉を回収していく、ラーメンズの作品の中でもコントというよりは演劇に近い作品。ラーメンズのコアなファンの間ではこれを最高傑作とする声も多く、その内容も幅広い解釈がされている。『TEXT』という名前がついた公演のトリを務めるのにふさわしい作品。

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