【ライフハック】「断面が気持ち悪いトマトは遺伝子組み換えトマト」はフェイクですよ

「断面が気持ち悪いトマトは遺伝子組み換えトマト」はフェイクですよ

私は千葉県在住です

今日スーパーで買ったトマト🍅
切ったら
遺伝子組み換えでした😱

遺伝子組み換えトマトは
輪切りにした時の柄が
キモってなる

野菜はエセ有機も
出回ってるらしい

子供の給食が
一番の悩みの種😓

捨てた後…
取り出して写真

※元ツイートは投稿主に消されちゃったので保存してた文章だけ掲載。画像は消失。キャプチャ撮っときゃよかったなぁ

 

最近たまに目にするんですけどね、こういう系のツイート。

 

 

たしかにツイートされているトマトの断面は見慣れぬ感じ。

果肉が不規則な配置となっていて、

人によっては、不気味、もしくは気持ち悪いと感じられても仕方がないかもしれません。

 

 

 

でもこれを見て、

 

「遺伝子組み換えをしたトマトは断面がこんなにも気持ち悪いんだぞ!遺伝子組み換えは悪の所業だ!断固反対ダーッ!」

 

ってなっちゃうのは、ちょっと気が早いと思います。

 

 

 

 

えーと、結論から言うと、

 

 

「断面が気持ち悪いトマトは遺伝子組み換えトマト」はフェイクであり、デマです。

 

 

 

 

世の中にはこういう断面のトマトが普通にあります。

そして現状、日本国内に遺伝子組み換えトマトは流通が許可されていません。

それがフェイクでありデマであるとする理由です。

 

 

 

ほい、せっかくなんでひとつひとつ掘り下げていきましょうか。

 

 

 

1.トマトによって断面は様々である

まず、こういう見慣れぬ断面のトマトが実際に存在するよーという点から。

以下の2つが考えられます。

 

① そもそものトマトの品種によって差がある

1つは品種的なモノですね。

いま日本で最も普及しているトマトの品種は桃太郎系です。

なので、スーパーで購入できるものもほとんど桃太郎系。

野菜売り場で「あら、今日はトマトが安いわね」と気軽に手を伸ばして買うアレは、みーんな桃太郎系です。

 

トマト桃太郎系の断面

断面はこんな感じですね。

私達が持っているトマトの断面のイメージはコレなはず。

 

 

 

ファーストトマト断面

画像引用元:旬の食材百科

こちらの断面はファーストトマトという品種。

おおっ、紹介2つめにしてすでに個性的。

 

先端がちょっと尖っていて、苦味が少なくさっぱりとしたトマトです。

保存性が高くなかったことから桃太郎というメジャーな品種に追いやられてしまいましたが、

昔の日本ではこのファーストトマトのほうがシェアが高かったようです。

 

 

りんか409

画像引用元:旬の食材百科

こちらはりんか409という品種。

ゼリー部分の割合がかなり高そうな断面ですね。

りんか409は桃太郎ほどではありませんが、それなりに一般のスーパーでも見かけます。

 

 

エアルームトマト

画像引用元:ブログ「gatto村」さんより

あと、エアルームトマトなんてのもあります。

個体差が大きそうですが、なかなか張り切ったビジュアルしてますよね(苦笑)

これも正真正銘の、れっきとした正常なトマトです。

ちなみにエアルームトマトの飼育にハマッた方の記事、面白いですよ。

 

 

② 育て方による影響もある

もう1つは育て方による影響が考えられます。

 

トマトにはフルーツトマトと呼ばれるものがあって、

これは通常よりも水分を抑えて育てることで成分凝縮させ、糖度を高めたものを言います。

品種は関係なく、どの種のトマトであってもこの育て方をすればどれもフルーツトマトと呼びます。

(糖度8以上からフルーツトマトと呼ぶことが多いそうですが、厳格なルールがあるわけではないみたい)

 

フルーツトマトの断面で検索すると、出てくるトマトの断面はどれも見慣れぬビジュアルをしております。

 

フルーツトマト

画像引用元:ブログ『サエモン@みちのく仙台~美味究真2~』さんより

 

フルーツトマト

画像引用元:ブログ『アンジェラのハッピーライフ』さんより

 

フルーツトマト

画像引用元:ブログ『risuのブログ』さんより

 

みんないい断面してるでしょ?(笑)

これらはリンク先でも書かれているとおり、すべてフルーツトマトです。

 

 

 

フルーツトマト

画像引用元:dancyu.com

中でも愛知県で作られる『麗』というブランドが、フルーツトマトとして有名みたい。

生産者は10人ぐらいしかいない、糖度9度以上の高級トマト。

こちらも断面はかなり個性的ですね。

 

 

曽我農園の越冬トマト

画像引用元:曽我農園HP 越冬トマト販売ページ

またこちらは、新潟の有名なフルーツトマト専門農家である曽我農園さんの「越冬トマト」という商品。

あえて冬季に栽培して昼夜の寒暖差を大きくしストレスを与えることで、品種は一般的なものを使っているにも関わらず、大きさは3分の1、糖度は9~12度という通常育成のものとは全く違ったトマトを生み出しています。

水に沈むほど質量の詰まったその中身は、ゼリーが少なく果肉部分がぎっしりになるのです。

 

 

↑こちらは曽我農園さんが出荷している闇落ちトマト。

以前からニュースやSNSで取り上げられて話題になりました。

見た目が悪いからこういうネーミングで販売を始めたものの、いまや人気が出過ぎて入手困難なほどに。

 

 

 

 

ね、トマトの断面ってのは品種によっても様々だし、その育成方法によっても様々なものになるんです。

 

 

 

この生産者さん達の多大な努力によって作られた高級トマトを捕まえて、

「断面が普通じゃない!遺伝子組み換えだーーーー!」って。

それは無知でしかないし、生産者さん達に非常に失礼なことだと言えるでしょう。

 

 

そういう品種、そういう育成方法があります。

断面が見慣れない=遺伝子組み換え、ではありません。

これは疑いの余地なく断言できます。

 

 

2.現在、日本国内に遺伝子組み換えトマトが流通していない

トマト断面

現在、厚生労働省によって国内で遺伝子組み換え食品で流通が許可されているのは、

じゃがいも、大豆、とうもろこし、なたね、わたなど。

またそれらを使用して作られた食用油などに限られます。

 

現在日本では、トマトはまだ遺伝子組み換えのものは輸入も販売も禁止された状態です。

つまり国内では遺伝子組み換えトマトは出回っているはずがないんですよね。

ゲノム書き換えトマトの話はありますが、これもまだこれからのこと。

→JBpress『ゲノム編集のGABA高蓄積トマトは何をもたらすか』

 

つまり、「遺伝子組み換えトマトの断面がー!ギャー!」って言ってる人がいたとしたら。

いったいそのトマトどこで手に入れたの?って話。

 

実際に遺伝子組み換えを行っている研究所に忍び入って、サンプル泥棒でもしないかぎり手に入りません。

ゼロとは言いませんが、そんなことして遺伝子組み換えトマトを手に入れてる人はいないでしょう。

 

スーパーで購入したトマトを切ってみたら気持ち悪い断面だったってことならソレ、

そのトマトがそういう品種だったか、フルーツトマトだったか、でほぼ間違いないと言えます。

 

 

また、「政府の陰謀でこっそり遺伝子組み換えトマトが市場に流れてるぞー!」みたいな主張をする人を見かけたりしますが、そういう主張をするなら逆に「こっそり遺伝子組み換えトマトが市場に流されている」エビデンスを示してほしいもんです。

もちろん「断面が気持ち悪い」以外で。

 

そういうエビデンスの提示をしないで「きっと政府は悪いことやってるはず」では、ひろゆき氏じゃないですが「それあなたの感想ですよね?」としか言えないですよね。

 

3.そもそも遺伝子組み換えでビジュアル悪くしてどうすんの?

トマトの断面は多種多様

 

そもそもですね、何のためにわざわざ食品の遺伝子組み換えをやるのかって話です。

答えは簡単、優れた食品を作り出すため。

「優れた商品」ってのは、言い換えれば「売りやすい商品」と言えます。

 

寒さや虫害に強くして生産量を増やしたり、

味を美味しくしたり、見た目のビジュアルを良くしたり。

すべて生産効率や品質を高めて「売りやすい商品」を作るためにやってることです。

 

そこで、どうしてわざわざビジュアルを遺伝子組み換えで悪くさせなきゃいかんのよ?

 

逆に綺麗に整えて売れやすくするのが普通の考え方でしょうよ。

もし遺伝子組み換えを行って多くの人に嫌悪されるビジュアルのモノができたとしたら、それ商品としてフツーに失敗作ですし、市場に回すメリットなんかないと思いますよ。

 


 

トマトの断面が気持ち悪ければ遺伝子組み換えとかいう件、結論

トマトの断面はいろいろある

 

はーい。

 

繰り返しになりますが、結論として

「断面が気持ち悪いトマトは遺伝子組み換えトマト」はフェイク。

これは完全にデマとして断じていい情報です。

 

 

もしあなたの身近に「トマトの断面がグロい!これは遺伝子組み換えだー!」って吠えている人がいたら、「あ、普段安いトマトしか買ったことないんですね。仕方ないですねぇ。」と笑顔で教えてあげましょう。

 

 

 

もちろんね、どのトマトの断面を気持ち悪いと思うかなんて個人の感想だからそれでいいんですよ?

「断面が生理的に気持ち悪く感じるから、私は買わない食べない」ってのは個人の自由。

それには誰も文句言いません、好きにしてください。

 

 

でもそれをホイホイと、遺伝子組み換えだの、放射能による奇形だの、そういう根拠ない情報に結び付けて流布するのは完全にNG。

 

 

 

そのデマ情報の流布で傷付くトマト生産者が沢山います。

デマによって生産者は大きな損害を被ったり、下手すれば廃業に追い込まれてしまうこともありえます。

そうなれば、あなたが生産者達から訴訟されて賠償責任を負うリスクだってあるんですよ。

 

 

 

もしあなたが「このトマトは断面が見慣れないから遺伝子組み換えだ!」と主張していたとして。

 

それは貴方自身の判断ですか?

SNSから流れてきた誰かのコメントの鵜呑みではありませんか?

そのトマトが遺伝子組み換え品であるという確かな証拠は提示できますか?

もちろん「断面が気持ち悪いから」は証拠にならないことは前述したとおり。

 

確かな証拠も用意できないままでトマト生産者の信用を損ねる発言をしているなら、それは立派な信用毀損罪です。

 

信用毀損罪(しんようきそんざい)

信用毀損罪とは、「虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて、人の信用を毀損する罪」です。
簡単に言うと、嘘の情報で他人(個人と法人のいずれも含みます)の信用を傷つけることです。

ここでいう「信用」とは、支払能力や経済力など、主に「経済的な信用」のことです。
相手が商売を行なっている場合、その商品の品質に対する信頼を貶めるような嘘をつくことも、信用に傷をつけることです。
例えば、「あの会社は倒産寸前だ」「あの商品には違法な添加物を使っている」などの嘘を広めることが、信用毀損罪に該当します。

信用毀損罪の刑罰
信用毀損罪の刑罰は、「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。
信用毀損罪は名誉毀損罪等と違って親告罪ではないので、被害者が訴えを起こさなくても刑事事件として立件される可能性があります。

また、被害者は、民事訴訟によって、別途慰謝料や損害賠償を請求することも可能です。

引用元:「信用毀損罪」とは?罪に問いたい・問われた場合の対処法

 

「見た目が気持ち悪いから、このトマトは遺伝子組み換えだ」

「誰かがそう言っていたから、このトマトは遺伝子組み換えだ」

これらの主張は、おもいっきり上記した信用毀損罪の要件に抵触しています。

 

今回のようなフェイク情報が誰かからRTで回ってきても、ひょいひょい拡散しないようにね。

ただのRTでも罪に問われた判例があることはご存じなはず。

しかも親告罪でないので、まったく無関係な第三者から通報されて貴方が罪に問われる可能性だってありえます。

 

 

いつぞやあおり殴打事件の同乗者の女性のデマばらまいた人達がたくさんいて、その人達は片っ端から訴えられましたが、このトマト断面デマの流布もまったくレベルが同じ。

正義感で情報を広めてるつもりなのかもしれませんが、結果的に自分も他人も傷つけるだけです。

絶対にやめましょうね。

 

 

気を付けなはれや!

 

 

 

 

 

・・・個人的にはものすごい美味しそうだと思いますけどね、下のような断面のトマト。

 

トマトの断面が気持ち悪いと遺伝子組み換えトマトというのはデマです

画像引用元:楽天市場「徳島県樫山農園 珊瑚樹トマト」

 


【追記:2021/07/14】

遺伝子組み換えトマトはまだまだ先の話ですが、

ゲノム編集トマトについては各農家への配布もされ、それぞれが試験的に栽培を始めた段階となっています。

そのため近い将来、いずれこれらは市場に出回ってくることになります。

 

 

あ、遺伝子組み換えとゲノム編集の違いについてはこちらが参考になりますのでどーぞ。

→農林水産省技術会議「あなたの疑問に答えます(ゲノム編集の特徴は? 遺伝子組換えとどう違うの?)」

 

リンク先内容の要約も引用して載せておきますと、こんな感じ。

・遺伝子組換えは、外から新たに遺伝子を挿入する技術、ゲノム編集は、その生物が持っている遺伝子を変える技術。

・自然の放射線や紫外線などにより、DNAが切れ遺伝子が変異するという現象は、自然界では、ごく普通に起きている。ゲノム編集技術は、これと同じ現象をゲノムの特定の部位で起こさせる。

・ゲノム編集技術は、従来の品種改良に比べ、商用化までにかかる時間やコストが大幅に下がる。

引用:農林水産省技術会議「あなたの疑問に答えます(ゲノム編集の特徴は? 遺伝子組換えとどう違うの?)」

 

コレざっと読んだ感じだと、自分はゲノム編集が危険な代物だとは思わないんですけどね。

まぁ、そこは個人の受け止め方次第。

 

とりあえず間違いないと思われるのは、

「明らかに現時点でゲノム編集トマトのほうが希少性があり、苗としての価値が高いので、市場ではしっかりブランディングされて売られるであろうということ」です。

つまり、高級ブランドトマトとして売り出されます。

なのでスーパーの安物の中にこっそりゲノム編集トマトを混ぜられて、私達一般消費者がそれを自覚なく買わされるなんてことはないと言えるでしょう。

 

ゲノム編集が気に入らない人も、わざわざ選んで買わなきゃいいだけで、意思に反して食べさせられる心配はないんじゃないでしょーか。

自分は手が出る値段であればフツーに買いますが(´∀`*)

コメント

  1. トマ男 より:

    断面が整い過ぎてて疑うならまだ理にかなっているかも?

    • 中西浩 より:

      ですよねー。
      ギンガムチェックみたいな感じのやつが現れたら疑うことにしましょう(笑)

  2. べっじ より:

    Facebookから来ました。全面同意です。この記事のことを「騙して誘導してる」なんて言ってる人がいましたが、その人は反ワクチン、ロシア擁護、量子医学推しでした。陰謀論とかトンデモ医学とか、こじらせる人はとことんこじらせるんだなという感想です。

    • 中西浩 より:

      コメントありがとうございます。
      いろんな情報があふれてる中でどれを信じるかまでは自由だと思うんです。

      ただそれを発信するときには、場合によっては人を傷つけたり、人の生活や仕事を奪ったり、さらにそれで自分が罪に問われたり、ってことが有り得ることは自分自身肝に命じておきたいですね。




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