バード・ボックス
育児で外出しづらい人の強い味方、Netfliex!
今日は「バード・ボックス(Bird Box)」です。
最近はバード・ボックス・チャレンジなる、目隠しして悪ふざけする動画が流行ってしまったその原因になった映画。
個人的には作品自体はかなりヒューマン寄りで良い映画だと思った。
それだけに、この映画観て「目隠しで何かやったら面白くね?」みたいな短絡的な発想にしか至らなかったんだとしたら、それは人として心が侘しいなぁ。
はい、おおまかなあらすじ。
(※ネタバレ込み)
絵画で生計を立てているアーティストのマロリーは、
人との繋がりに全く関心がなく、1人でアトリエに篭った生活を続けている。
マロリーは妊娠しているが、相手の男性の姿はなくマロリーもそれを気にしていない様子。
久々に会った妹とともに病院の定期健診に行くが、そのとき病院内で騒動が発生。
1人の女性がひたすらガラス窓に自らの頭を打ち続けていた。
騒動は病院内だけに留まらず、街中が「何かを見ると気が狂って自らの命を絶ってしまう」という状態に陥っていた。
その中で妹さえも走る車の前に飛び出して命を絶ってしまう。
命からがら一軒の民家に逃げ込むことができたマロリー。
同様にその家に逃げ込んだ複数の人々とともに、外にいる何かに怯えながらの共同生活を行う。
しかし、緊張が続く生活の中で人々は騙したり裏切ったり。
さらに「何か」を見ても自殺をせずに猟奇的な殺人者に変貌してしまう者も現れ、どんどん極限状態に追い込まれていく。
民家の中でマロリーともう1人の妊婦は奇跡的に出産に成功するが、
その直後に猟奇的な殺人者によって妊婦や多くの仲間が殺されて民家は凄惨な現場になってしまう。
赤ん坊二人を抱えたマロリーは、仲間であるトムとともに民家を後にする。
5年後、4人は住処を変えながら何とか生き長らえていた。
しかし猟奇的な殺人者達の襲来によってトムまでもが命を落としてしまう。
マロリーは幼い子供達を連れて、無線で連絡を受けた最後の希望の地に向かって目隠しをしながらの決死の旅に挑む。
困難な旅路の中で、それまで他人に対して排他的であったマロリーに変化が。
そして3人は安息の地にたどり着く。
おわり
作品のWebレビューなんかを見ると、けっこう酷評が多いね。
だいたい低評価つけてる人は共通して「”何か”が最後までわからない」ことにご不満の模様。
これ、テレビCMとかの予告が悪いと思うんだよねー。
「目を開けてはいけない、生き残るために」みたいなキャッチフレーズで、ホラー色やサスペンス色を思いっきり前面に出してCMしてるんだもん。
この映画をホラー映画やサスペンス映画だと思ってみたら、そりゃ肩透かしになっちゃうよね。
「見てはいけない何かがいる」って部分はこの映画の中では、主人公とその仲間達が立たされているただのシチュエーションでしかない。
だから、それの正体が具体的に明かされるかどうかは、この映画の中では本当にどうでもいい部分。
映画のメインになってるのは、そのシチュエーションの中を生きる人々の姿でしょうよ。
個人的にはこの「バード・ボックス」は、ホラー要素10%、サスペンス要素10%、ヒューマン要素80%ぐらいの割合だと思うんだけど。
いろんなレビュー見てると、ホラー映画として見た人が多かったのかなという印象。
まぁ、ホラー映画としてなら自分も低評価つけるかもだけど(笑)
あと、自分自身が子供ができたばかりのタイミングだっていうのもあるね。
出産を目の当たりにして育児をしてる今の自分と、そうでない独身時代の自分とで、同じ映画を観て感じるモノは大きく変わるんだろうなぁ。
子供にまつわる部分で、いろいろと考えさせられる要素が多かった気がする。
絶望しかない世界で、子供達に名前を付けず、自分が母親であることを名乗らず、外界への希望を無駄に持たせないというマロリーの選択。
これらはもちろんマロリーが他人に対して排他的であった部分が大きくての行動だけど、なんとなくながらも心情が理解できなくもないんだわ、コレが。
(さすがに自分はマロリーほど極端なことはしないけど)
でも個人的には、「何か」がガサガサと草木をかき分けて迫ってくる演出だけはナシにしてほしかったな・・・
あれをやっちゃうと、物理的に物体に干渉ができるモンスターがいるってことになっちゃうワケで。
それが可能なら、なんで屋内に入ってこないんだとか、人の目隠し取っちゃえばいいのに、って話になっちゃうじゃん。
そういうつまんないところで設定を破綻させないでー(涙)
まぁ、そんなわけでバードボックス。
関心あればご鑑賞ドーゾー。
あ、ホラー映画だと思って見るの禁止です(笑)
あくまでサバイバルサスペンス系のヒューマン映画として観ようね。
したらな!
バード・ボックス
監督: スサンネ・ビア
脚本: エリック・ハイセラー
原作: ジョシュ・マラーマン
製作: ディラン・クラーク、クリス・モーガン、バルバラ・ムスキエティ、スコット・ステューバー、クレイトン・タウンゼント
出演者 サンドラ・ブロック、トレヴァンテ・ローズ、ジョン・マルコヴィッチ、ジャッキー・ウィーヴァー、サラ・ポールソン
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