インフルエンザの予防接種が当面順番待ち状態
先日自分のインフルエンザ予防接種は済ませてきました。
同時に我が子のインフルエンザ予防接種が可能な病院を当たっていたんですが、
困ったことに、幼児対応の医院はどこもかしこもワクチン在庫不足で12月まで順番待ち。
結果的に子供よりも先に自分だけ予防接種を打った薄情者みたいになってしまいました。
なってこっただぜ!(;´Д`)
もしかして自分がお願いした病院はかなり穴場だったのだろうか。。。
あそこが幼児への接種も対応してたら話は早かったんだけどなぁ。
残念ながら一般内科だったので。
我が子のインフル予防接種はまだしばらく無理かなー。
新型コロナは若年層にとって脅威ではないけど、インフルは乳幼児も重症化するからちょっと心配(汗)
去年と同様、今年もインフルエンザは流行しない?
以前ニュースになりましたが、2019年-2020年シーズン日本ではインフルエンザ患者が激減しました。
今シーズンも10月時点での患者数は例年に比べてメチャクチャ少なくて、
去年の同時期と比べてこれは1/30レベルの少なさだそうです。
インフルで亡くなった人が多かったアメリカでも死亡者の大半はコロナ本格流行より前の時期。
さらに南半球各国は2020年7~9月は季節的に冬ですが、そちらでもインフルの流行は全く見られなかったとのこと。
つまり、新型コロナウイルスの流行が始まってからインフルエンザの流行が世界中で顕著に少なくなった、
しかもこれは現在進行形であると言えます。
そう考えると、今年のインフルエンザリスクは例年より格段に少なく、
インフルエンザ予防接種の重要度ってもしかしたらそこまで高くないのかもしれませんね。
(もちろんそれでも我が子にはちゃんと接種させるつもりですが)
どうしてインフルエンザが流行しなくなったのか
どうしてインフルエンザが流行しなくなったのか。
よく耳にするのは「新型コロナ対策でみんな手洗うがいマスクをしっかりするようになったので、そのおかげでインフルエンザも感染しづらくなって流行しなかった」って意見ですね。
確かにそれも要因としてあると思うんですが、
ぶっちゃけここまで大きく激減させる力があるものなのかってのは疑問なんですよね。
だって、今までだって冬になったらインフルエンザに気をつけましょー!って言って、
さんざん手洗うがいマスクを推奨してきたわけで。
それを多少強化したぐらいで流行をこんな何十分の一レベルまで抑え込めちゃってるってのはちょっと不自然。
「みんながコロナ対策をがんばったから」以外にも、何かインフルを抑える要因があると見たほうが自然ですよねぇ。
ウイルス干渉という概念
いろいろニュースや論文を読み漁ってたところ、
感染症学ではウイルス干渉って言葉があるんですね。
ウイルス干渉ってのは大きく分けて2つの考え方があって、
1.ひとつのウイルスに感染することで自然免疫が活性化し、すぐ後にきた別のウイルスに対する抵抗が強くなる
→参考リンク オールアバウトジャパンサイエンス「ウイルスでウイルスを制す (9月4日 The Lancet Microbiome 掲載論文)」
2.ウイルスは細胞に感染するときに細胞内のレセプターに取り付くけど、このレセプターが先着1名様の早い者勝ちシステムなので、後から来たウイルスは取り付けない
ってことなんだそうです。
1つめは昔から当たり前にわかっていたことですね。
普段からいろんなウイルスや細菌に触れて免疫の基本能力を高まっていれば、
新しい敵が来てもカラダが対抗しやすい、みたいな。
今回興味深いのは2つめ、ウイルスの早い者勝ちシステムのほうですね。
なんか早い者勝ちって徒競走やビーチフラッグみたい。
先にゴールしたほうがその細胞に感染できるどーー!みたいな(笑)
言われてみればたしかに、風邪とインフルエンザ同時に罹る、もしくは続けて罹るって聞かないですもんね。
なんでも風邪の主な原因であるライノウイルスとインフルエンザウイルスにおいては、
お互いに同時感染しづらくする相互作用があると検証結果が出ているそうです。
→参考リンク「なぜ風邪とインフルエンザは同時にかかりにくいのか」
新型コロナとインフルエンザの同時感染は起きるの?
となると考えられるのは、
新型コロナとインフルにおいてもこのウイルス干渉が起こってるんじゃないかってこと。
もしウイルス干渉が起こっているなら同時感染は起こりづらいということになります。
これについてはまだ検証がしっかりとされておらずエビデンスが少ないですが、
一通りググッた感じでは医療関係者の中でもこれについて肯定的な意見の人が多い印象。
新型コロナとインフルにおいてウイルス干渉が考えられる、と。
干渉が生じるメカニズムとしては
*一方のウイルスが吸着に必要なレセプターを占領あるいは破壊してしまうため他方のウイルスが吸着することができなくなる
*増殖に必要な成分が一方のウイルスに利用され他方のウイルスが利用できないので増殖できない
*一方のウイルスが他方の増殖を阻害する因子を放出する
*一方のウイルスの感染により抗ウイルス作用があるインターフェロンが産生されその作用で他方のウイルスの増殖が抑制される
といった機序が想定されています
→引用:高橋医院「新型コロナ・インフルエンザと新型コロナの両方に感染するか?」
ほか参考リンク:
→日経メディカル「ウイルス干渉」はコロナとインフルエンザでも起こる
→Oggi.jp「新型コロナとインフルエンザ。同時感染する? しない?【医師監修】」
つまり、ざっくり言ってしまえば、
新型コロナウイルスに罹っている最中に新たにインフルエンザにかかることはない。
逆にインフルエンザに罹っている最中に新たに新型コロナウイルスに罹ることはない。
ってことになります。
いちおうこういう発信してる医者もいるので100%絶対に同時に罹らないってわけではないですが、
「同時感染の確率はかなり低い」ってのは世界のインフル流行傾向から間違いではなさそうです。
(つーか、この病院のブログの文章、煽って商売につなげてる感あって好きじゃない)
新型コロナに罹るか、インフルエンザに罹るか
もちろん何の感染症にも罹らないのがベストなんですが、
どちらに罹ったほうが命を落としやすいかといえば、現時点ではインフルエンザのほうですよね。
だって日本において、新型コロナで持病なしの40代が亡くなった例はほとんどありませんし、
我が子(2歳)のような10代以下が亡くなった例は未だに1件もないです。
逆にインフルエンザはどんな世代でも重症化と致死の可能性があります。
となると、すげー極端な言い方だけど、
新型コロナに罹ってたほうがインフルで死ななくて済むという、何ともおかしな話に着地するわけで(笑)
広く浅く知らないうちに無症状で蔓延していた新型コロナウイルスが、
もしかしたら結果的にインフルエンザリスクから私達を守ってくれていた、なんてオチ。
認めたくないけどね、状況としてはそういうことも十分ありえますね。
インフルで亡くなる人は超過死亡カウントで毎年10,000人と言われていますが、
もし今年これが激減して100人や200人で収まったとしたら。
ここで新型コロナでこの冬に亡くなる人が仮に1,000人いたとしても、
差し引きで見れば、亡くなる命は8000~9000人ぐらい少なく済むってことになります。
え、これまじで? ( ゚Д゚y)y !??
つまり、新型コロナとインフルエンザの同時感染がほぼないってことが事実だとすれば、
インフルエンザで失われるはずだった数千単位の多くの命が、
新型コロナという高齢者と持病持ち以外には低リスクなウイルスによって失われずに済んで、
それは今年だけじゃなく来年以降についてもずっと見込まれるってことになります。
新型コロナ流行のおかげで総合的に死人が減るって、これとんでもない皮肉ですね。
あはん。
このウイルス干渉、まだテレビとかのメディアで取り上げられてないので認知されてないけど、
個人的にはけっこう信頼性ありそうなネタと思ってます。
どっかの研究機関様、ガチで検証して結果出しておくれましー!
絶対有意義な結果出るって、たぶん!
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