【映画】フランケンジョーズ

フランケンジョーズ

 

 

育児で映画館とか行けるわけないじゃんファック!な人の強い味方、Amazonプライム!

いくつかのサメ映画がAmazonプライムでの配信を5月で終えてしまうのを知って、

これは急がねばと時間を作って見漁っている最中でございます。

 

 

今回はフランケンジョーズだよ!

 

 

サメ映画の多くは過去にレンタルビデオ屋で大体目を通してきたのですが、

このフランケンジョーズは今回はじめまして。

 

 

いや、その武勇伝は耳にしていたんですけどね(笑)

サメ映画界になんかヤベー奴がいるって。

 

 

まぁ、ぶっちゃけB級モンスターパニックの大半がヤベー奴なわけですが、

その中でも本作はトップクラスの位置に君臨しているとのウワサ。

これを放置していたのはサメ映画好きとしては恥ずべきところですね。

反省しきり。

 

ああ、下調べしようとGoogle検索したときに予測検索で

「フランケンジョーズ なんj」

って出てくる時点でなんと頼もしいことか。

 

 

 

さぁ、はりきって観ていこうぜッ!?
(テンション無理に上げ気味)

 

 

 

まずはあらすじ。

ネタバレが嫌な人は、お使いの端末を海に向かって全力投球!

 

 

 

 

第二次世界大戦中―。

ドイツ軍の秘密基地ではフランケンシュタインの研究が行われていた。

彼らは強力な生物兵器を開発しようとしていたが、そこにナチス特殊部隊が押し入り、その研究結果を奪い取っていく。

高笑いするナチス兵。

 

そして時は現代―。

入り江にある観光ビーチではこの数週間、行方不明や不審な死亡事故が多発していた。

そんなことも知らずに、その地へレジャーにやってきてしまったマッジ達うっかり三人組。

小さな貸し切りボートで海に出て海の上のレジャーを楽しんでいた。

 

しかし、そのときボートに水中にいる大きな何かがぶつかり、エンジンが故障してしまう。

修理は運転手に任せて近くにいる小島に泳ぎ渡り、探検を楽しむ三人組。

 

古いボロ屋を見つけた三人はその中に入ってみるのだが、

なんとそこにはナチス残党の博士がいてフランケンシュタインの研究を続けていた!

博士は人間の脳をサメに埋め込んだ怪物フランケンジョーズ(英訳ではシャーケンシュタイン)を作り出していて、

入り江の人間を襲わせながら実験を行っていたのだった。

 

 

博士におどされて脳の最終移植手術を手伝わされる三人。

しかし完成したサメは不安定で制御不可能になり、博士を食い殺して外に逃げてしまう。

 

うっかり三人組の一人がここで同じくサメによって殺されてしまうが、

ボートで駆け付けた保安官に助られ、湖の桟橋まで逃げることに。

「フランケンなら火に弱いはず」と桟橋でサメに立ち向かうが、なんとここで偶然サメに落雷!

サメは変形して2本の腕が生え、陸上を移動できるようにパワーアップ!

ええーーーーーっ!!?

 

うっかり三人組はさらに一人命を落とし、保安官とともに逃げるマッジ。

自分を美人だ褒めてくれる保安官とちょっといい感じになるマッジ。

そんなことしてる場合かマッジ。

 

そんな最中、サメを見つけた農家たちはそれを駆除すべく結託。

ショットガンやマシンガンを持って武装してサメを追跡する。

 

マッジと保安官は運良く爆薬が大量保管している灯台を見つけ、

そこにサメを誘導する作戦を決行した。

自らをオトリにサメと建物内におびき寄せる保安官。

 

そこにたまたま農家たちが現れ、サメというか建物にガンガン銃撃。

その結果建物に火の手が上がりダイナマイトに引火してドーーーーン!

 

こうして街に平和が訪れた―

しかし、ちょっといい感じだった保安官を失いショックを隠せないマッジ。

桟橋を歩くマッジに死んだはずのサメが突然飛び出して・・・

 

おしまい

 

 

 

もうあらすじの時点でだいぶアレですね。

こいつヤベー奴だというのが十二分に伝わってくるんじゃないかと思います。

 

 

設定やストーリーがあれなのは言わずもがなですが、

それを裏切らない形で、CGも、演出も、俳優も、すべてがいろんな意味で高水準。

ツッコミどころが多すぎて、一流芸人集めてツッコミ大喜利大会やってほしいレベルです。

 

よくクイズ番組で「次の2つの絵から7つの間違いを探してください」みたいなのあるじゃないですか?

あれを70分の動画で100個おかしな点を探してくださいって言われてるような、そんな感覚ですかね。

マーク・ポロニア監督の映画はもはやそういうものだと割り切って観るべきですね。

普通の映画だと思って観ると、たぶん泡吹きます。

 

 

 

画像引用:『フランケンジョーズ』 予告編

 

まずこの映画を語る上で必ず触れなければいけないところ。

サメとそのCGですね。

 

フランケンジョーズという未知の怪物設定。

それ関わらず冒頭であっさりと視聴者にその全容をしっかりと見せてくれる彼ですが、

とにかくその造形がショボいのなんの。

CG的な動きもなく、彼の静止画が右から左へ横切るだけで鮮血が飛び散り人が死にます。

 

 

この飛び出す紙芝居以下の演出をどう捉えるかが、この映画を楽しめるかどうかの分かれ目です。

 

 

「なんだこの低品質なCGは!許せない!」と感じた人は停止ボタンを押すのが吉。

逆に「2016年にこれをやってのける!そこにシビれる!憧れるゥ!」って感じた人は合格。

後者であれば最後までじっくりと本作を楽しみましょう。

 

え?前者であれば?

お家に帰ってハリーポッターでも観てな!( ゚ 3゚)≡@ ペッ!

 

 

画像引用:『フランケンジョーズ』 予告編

 

ちなみに人間(怪物)の脳を移植したこのフランケンジョーズですが、

博士曰く、肉体はホオジロザメとヨシキリザメとシュモクザメの継ぎ接ぎなんだそうです。

どうしてヨシキリザメとシュモクザメのチョイスなのかはすごい疑問。

獰猛さや身体能力なら、イタチザメ、オオメジロザメ、アオザメあたりにしたほうがいいだろうに。

 

そもそもいろんなサメを良いトコどりで合体させるなら、継ぎ接ぎはパーツごとじゃないの?

頭部はホオジロ、背びれはヨシキリ、尻尾はシュモク、ってさ。

体全体に不規則に継ぎ接ぎラインがあるもんだから、なんか漫画に出てくる貧乏家庭の継ぎ接ぎだらけの子供服みたいになっとる。。。

 

 

 

劇中でサメが大きな進化を遂げるところも大きな特徴。

サメ映画において「1匹目を倒したらもっと大きいのが出てきた」ってのは使い古されたパターンですが、

落雷のショックで2本腕が生えて水陸両用になったというのは初めてですね。

 

巨大なサメの体に腕(前足)2本というスタイルで陸を這いずり回り、

人間の背後から忍び寄って近づく驚異のモンスター。

生い茂る森の中にもかかわらず草木の音を一切立てずに人間の背後を取れるのは、サメがすごいのか、人間がおバカなのか。

こんなの歩いてたら100m先でも秒で発見できる気がするんですが(笑)

 

 

あと、たまたま遭遇した元ポルノ女優(女優)をサメが強姦するというのもね。

絶対プロット深夜に書いたと思う。

 

 

 

 

画像引用:『フランケンジョーズ』 予告編

 

登場人物もね、もろもろクセがすごい。

 

ヒロインであるマッジを含む、あの三人組はいったい何なんだろう?

どう考えても休日につるんで旅行にいくような仲には見えません。

一人目が命を落としたときもすげーリアクション薄いし・・・。

 

マッジは三人の中では真面目な優等生タイプのキャラですが、

上着脱ぐとすげぇアグレッシブなタトゥーがガンガン入っております。

ほか男二人は、二人して胸毛ボーボーのお腹たるんたるん。

 

序盤はほとんどこの三人が並ぶ画で進行するんですが、なかなか味があります(笑)

通常の映画では見慣れない絵面に、何か洗脳を受けているような気分。

このへんもポロニア監督は計算ずくなんでしょう。

 

 

水中の謎の生物とぶつかってボートのエンジンが壊れたというのに、

ヒマだからあの小島までみんなで泳ごうぜと水に飛び込んでいく勇敢な三人。

 

マッドサイエンティストな博士に捕まって脅され、

律儀にサメの脳移植手術を手伝う三人。

手術中に博士を後ろからブン殴ればいいのにって全視聴者が思ったんじゃなかろうか。

 

 

 

画像引用:『フランケンジョーズ』 予告編

 

マッジと合わせて主役ともいえる保安官も、なかなか濃いキャラクターでした。

冒頭出てきたときこの悪徳プロダクションの社長みたいなやつが最初の犠牲者かと勘違いしてごめんね。

まさかの主人公だったんだね、失礼失礼。

 

いや、彼の頻発する事件に危機感を持って職務に取り組む姿はいいんですけどね、

サメを犯人としながら手ぶら&防護服なしのダイバーを海中捜索に投入するのはガチで判断力やべぇ。

結果ダイバー全員何もできずに食われましたが、彼はその後その件について言及なし。

100%あなたの責任よ、おーーーーーい!!!

 

 

ラストで自らオトリになってサメを灯台の中におびき寄せたのに、

なぜか開かないドアに詰まってピンチになるのも見どころのひとつ。

事前に建物の中チェックして爆薬も仕掛けてるんだから、開かないドアちゃんと覚えておいてぇ!

初見か!

 

あと心に残ったのは、保安官はずっとグラサンを掛けっぱなしで通していたにも関わらず、

マッジとダイナマイトを一緒に仕掛けているワンシーンだけ、なぜかグラサン外してたところ。

何の説明もなかったけど、もしかして監督なりのラブシーンの演出だったのかな。。。

目を見れば愛は伝わる。

うむ、深い。

 

 

 

あと個人的助演男優賞は、なぜかしゃべらない設定の貸し切りボートの運転手。

手話でもなく、思い付きでやってるような身振り手振りでコミュニケーションを取ってきます。

おかげでスゲー会話のテンポ悪い!

なんでいちいち気になるノイズを入れてくるんだこの映画は(笑)

 

ちなみに彼がボートを飛ばしているときに、別のボートとすれ違ってそちらを振り返るというカットがなぜか3回あります。

個人的にはこの演出がこのフランケンジョーズの一番の謎。

どういう意図でこのカット繰り返したんだろう(汗)

ついでに他の三人のカットと明らかにボートの速度が違うのもアレだしな。

 

 

 

あとは、逃げ込んだ桟橋の先端がどちらも海だったり、

灯台だという建物がどこにも海が見えない場所に建っていたり、

襲撃シーンで「On the shark」とバラエティ番組みたいなポップなテロップが入ったり、

ヒロインがフランケン映画を語るシーンにえらい尺をとっていたり、

ジャケットにあるサーフィンのお姉さんや戦闘機は1ミリも出てこなかったり、

 

画像引用:『フランケンジョーズ』 予告編

 

いや、そもそもサメの姿も本編とぜんぜん違う(汗)

ジャケット描いた人、たぶんタイトルしか知らされずに描いてる。

 

 

 

とにかくツッコミ大喜利には事欠かないとても楽しい映画です。

ぜひそういうテンションでの視聴をオススメいたします。

フランケンジョーズ、ある意味で観ておいて損はしない映画ですよ!

 

したらな!

 


フランケンジョーズ

2016年アメリカ制作

監督: マーク・ポロニア
キャスト: グレタ・ヴォルコヴァ、ケン・バン・サント、ジェフ・カーケンドール、タイタス・ヒムルバーガー、ジェームス・カロルス

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