【ライフハック】プレミアム付商品券とかいう政策が無駄すぎて無駄すぎて

プレミアム付商品券とかいう政策が無駄すぎて無駄すぎて

 

いまテレビCM流れてるこれです。

 

プレミアム付商品券だってさ。

いやぁ、微妙ですな。

 

 

このプレミアム付商品券、

ズバッと乱暴に言ってしまうと、

『貧乏な人と子育てしてる人!2万5千円ぶんの商品券が2万円で買えるよ集まれー!』

っていう政策です。

 

 

10月の消費税増税の際に、低所得者層や子育て層の負担を少しでも減らそうと言うのが、一応の目的。

なんか公明党が強く訴えて予算に盛り込んだ施策らしいですけど。

 

 

 

 

しっかし、ね、

 

 

 

もう突っ込みどころが多過ぎてアハーン!な感じです。

 

 

マジで頭おかしいとしか思えないおバカな無駄政策。

コレ思いついた人もアレだけど、それにGO出した人も相当にアレだな。

どうしてこんなことになってしまってるのかが不思議でなりません。

 

 

 

簡単にざーっと気になった部分をみてみると、

 

 

1.25%お得じゃなくて20%お得じゃね?

CMでは「25%もお得!」って言ってますけどね。

個人的には「いや、20%じゃね?」って思うんですけど。

 

「2万円払って2万5千円ぶんの買い物ができる!」って言われるとたしかにお得感は25%に感じるんですけどね、

ちょっと言葉を変えて「2万5千円ぶんの買い物が2万円で済む!」って書くと、不思議なことにお得感は20%になります。

 

まったく同じ内容のことを言い変えただけなのに、数字が変わってしまう。

うーん、言葉のマジック。

 

 

これは、自分の立ち位置を「① 2万円ぶん買うつもり」と「② 2万5千円ぶん買うつもり」のどちらに置くかで変わります。

① にとっては「25%ぶん余計に商品くれるのラッキー」って感覚になって、

② にとっては「20%ぶんお金払わなくて済んだラッキー」になるワケ。

 

でも今回のケースは前払いで購入する期限付きの商品券でしょ?

購入したぶんの商品券はちゃんと使わないと損なわけで、2万5千円ぶん買物をしなきゃいけない。

つまり、消費者側としては「② 2万5千円ぶん買うつもり」なワケで、

「20%ぶんお金払わなくて済んだラッキー」のほうが状況として近いと思うんだけどなー。

 

そうなるとやっぱ「20%」のほうが数字としては正解でしょ?

「25%」って数字は日本語マジックを都合のいいほうに使った誇大広告だと思うんですけど。

 

2.商品券は全て前払いで購入する

これまでにも地域振興券みたいな似たようなバラマキ政策があったけど、

今回大きく違うのは「お得な商品券を金払って購入してね!」であること。

黙ってて勝手に金券をくれるわけではないので、初期投資として費用がかかります。

 

得だ得だと言われてもね、

先に払うもん払わないと得できない。

 

「いま2万円払ってください!最終的には5千円プラスですよ!さぁ!」

って言われてもね。。。

そりゃあフツーに腰が重いでしょうよ(汗)

 

しかも今回のプレミアム付商品券の対象者は、住民税かからないレベルの低所得者や、子育て層でしょ?

まとまった金額の前払いに対して前向きになれるワケがないじゃん。

「イェーイ!ラッキーッ!」って言ってポンとお金払うような層じゃないのは明らかでしょ?

 

ねぇ?ターゲット層の分析ちゃんとしてる?

 

3.商品券は特定の場所で現金でしか購入できない

プレミアム付商品券は、申し込んで郵送にて引換券をもらい、

それを持って特定の場所に足を運んで買う流れになります。

自分が済む台東区では台東区の区役所に売り場が設置されるようですね。

なんと購入は現金のみの受付だそうで。

 

個人的にはコレが一番ハァ?って思った部分。

 

日本はこれからキャッシュレス化を進めていく、とか言ってなかったっけ・・・?

消費税10%になるけどキャッシュレス決済で買えば最大5%ポイント還元だよ、とか言ってなかったっけ?

方針におもいっきり矛盾あるやんけ(怒)

 

なんかそもそもは「低所得者層にはキャッシュレスに馴染んでない人が多くいて、そういったところに不公平がないように」ってのが商品券発行の理由らしいけど、それって商品券を現金でも電子マネーでも買えるようにしたらいいだけの話じゃん。

 

クレジットカードのポイントってだいたい0.5%還元で、割がいいやつは1%。

スーパーマーケットの提携カードだとサービスデーで3%ってとこもありますよね。

最近流行りのPay系も常にどこかがキャンペーンやってて、還元5%だ10%だ20%だってPRやってます。

 

そういうポイント還元は全部させません!

消費税増税の負担を軽減するための目玉施策であるキャッシュレス決済5%還元もさせません!

さぁ、現金のみでお願いします!

 

 

おい、どんだけクレイジーなんだよ。。。

 

直接足を運ばなきゃいけないのもキツイですよね。

販売会場から離れたところに住んでいれば、それなりに時間と交通費かかるよー。

 

このプレミアム付商品券、一気に2万円出さなくてもいちおう4千円単位でバラ買いできるけど、

4千円で買える5千円ぶんの商品券を手に入れるために何度も足を運ぼうと思わないでしょ。。。

 

ネット決済できるのがベストですけどね、せめて銀行振込とかできればいいのに。

たぶんリモートで支払い可能にすると詐欺グループが色々仕掛けやすくなるっていう懸念が大きいからなんだとは思いますが、それでもどうにかやりようがあるんでないかい??

 

時代逆行も甚だしいでございますよ。

 

4.おつりが出ない。。。

商品券は1枚500円ですが、それ以下の金額の買い物をするとおつりが出ません。

500円以下のものを買うと損しちゃうので気をつけましょう。

「そんなアホな使い方するヤツいねーよ!」って思うかもしれませんが、実は落とし穴は逆の方向にあります。

 

「お会計を意図的に500円以上にする機会」が増えちゃうんです。

 

必要なものだけ買えば500円以下の支払いで済んでいるのに、

商品券を使えるようにするためにさほど必要ない物もついでに買っちゃうパターン、増えると思いません?

コンビニやスーパーでの小さい買い物だと特にやっちゃいそう。

「いまお会計450円かー!・・・よし、プリン買っちゃおう」的な。

 

商品券のおかげで5千円得していたとしても、

そのぶんで必要ない物ぽんぽん買ってたら意味なくなっちゃいますね(汗)

 

 

5.そもそもこの施策にいろんなところで人件費がかかってる

新しいシステムを導入すれば、必ずその対応のために人件費が発生します。

 

役所側では、日本全国に設置する商品券の販売窓口のために職員の臨時雇用が必要になるでしょう。

現職の職員にとっても新たな事務作業が増えることは間違いありません。

商品券取扱い店を募集するにも、店向けの説明会を行うのも、すべて人件費が必要。

 

店側も同様ですね。

取扱店として応募して、説明会に行って、従業員に商品券の扱いをレクチャーして、レジでは商品券を使うお客さんに対応して、商品券を計上して換金して、という作業が新しく発生するわけで。

増員までするお店はほとんどないでしょうけど、こういった作業に時間を取られるのは避けられません。

 

6.周知のために広告費がかかっている

ホームページやイメージキャラクター作るぐらいは安く発注する方法はいくらでもあるかと思いますが、テレビCMとなるとちょっと話が別。

普通に民放でCM流しまくってますけど、これは相当な額になってるはずです。

ちなみにCM出すのにかかる費用はこんなもんらしいです。

制作費と合わせて総額ナンボぐらいかかってんでしょーね。

→ペンクリ『ゴールデンタイムのCMの料金っていくらくらいなの?』

 

7.郵送代やら印刷代やらホゲー!

先日、低所得者世帯にプレミアム付商品券の申込用紙が郵送されました。

これには申込用紙の返信用封筒が同封されています。

そして申込者には後日、商品券の引換券が郵送されます。

これだけで郵送代3回ぶん。

 

中に入っている通知書や申込書にも印刷代がかかってます。

今後届けられるであろう引換券や商品券にも印刷代がかかってます。

しかも商品券のほうは偽造防止つけたり自治体ごとにデザイン変えたりで、費用はかなりのホゲーです。

 

郵送3回ぶんとか絶対改善の余地あるって。。。

3回郵送やりとりしてもまだ手元に商品券ないって、どんだけ効率悪いシステムやねん。

 


 

以上ー。

 

ざーっと書きなぐっただけですけど、

とりあえずこのプレミアム付商品券、ツッコミどころ満載なのはわかるかと思います。

 

とくに施策にかかっている費用は相当なモノになっているはず。

平成30年12月時点の予算案だとプレミアム付商品券に充てられている予算は1723億円。

たった6ヵ月間の限定施策なのに、周知と導入にかかる費用は莫大です。

そもそもお得になっている5千円ぶんもこの税金の中から出てるワケだしね。

 

そこまで大掛かりにやって得られる恩恵が「2万円前払いで5千円お得!」だけって、オイ。

もう発案者に隕石落ちればいいのにね。

 

 

 

ちなみにSNS上だと「2万円払って2万5千円分の商品券配るんだったら、最初から5千円配れ!」って意見がめっちゃありますが、これはちょっとズレていて。

このプレミアム付商品券の主目的は「みんなに5千円ぶん得させるね!」じゃなくて、

「5千円ぶん得させてあげるから2万円ぶん自費で経済回してね!」なのです。

 

経済を回させようという取り組み自体は別にいいことなんですけどね。

せっかくバラまきしても貯金されたら意味がないし、

シンプルに5千円ぽっちの商品券配るだけじゃあ大した経済効果もない。

 

5千円のニンジンで2万円ぶん消費させようって手法はやらしいと言えばやらしいですが、

なんとかして経済を回さなきゃいけないって観点では悪くないと思います。

 

 

 

 

でもさー、

これは大きな声で言いたい。

 

 

それ低所得者層や子育て層にやらすなよ。

 

 

経済回したいなら、全国民に対して消費をしたくなるような政策考えなさいな。

よりにもよってお金に困っている人にお金使わせてどーすんの。

安いニンジンを餌にして釣ってさ。

 

どうせなら、お金持ちがお金を使ってもらえるように頑張ればいいのにね。

お金持ちは頭良いから、消費するメリットさえしっかり与えてあげれば、喜んでお金使ってくれるよ?

(念のため言っておくと金持ちからもっと税金取れっていう安直な思想は嫌い派です)

 

 

このプレミアム付商品券、根本から大切なモノがズレてます。

目的も手法もすべてがチグハグ。

居酒屋で飲みながら会議して決めたんかね?

そういうレベルのクオリティよ、この政策。

 

 

ちなみに過去には、1999年の地域振興券、2009年の低額給付金、2015年のプレミアム付商品券、という形で多少の仕様は違えども同じようなバラまき政策が行われています。

しかしいずれも、消費の押し上げ効果はかけた予算額の3分の1以下だったそうですよ。

→JCASTニュース『あの「地域振興券」よりも役立たず? プレミアム商品券の評判が悪すぎる理由』

→みずほ総合研究所『プレミアム付商品券の経済効果』

 

なんでもさ、「うまく行くと思ってチャレンジしたけど失敗した」ってのはまぁ、許せなくはないよ。

やってみないとわからないこともあるし、失敗から得るものもあるでしょう。

ぶっちゃけ政治においては失敗してほしくないけど、どんな政策もリスクはあるだろうし、想定外もあるもの。

 

でもさ、かけたお金の3分の1しか効果がないって大失敗もいいとこでしょ。

で、すでにその大失敗を3回繰り返してるんでしょ?

で、いまこれから同じことをもう1回やろうとすんの?

 

クレイジーッ(」゚ロ゚)」! 

 

 

 

誰か今回の「プレミアム付商品券」の勝算を教えて下さいまし。。。

政治家さん達は、どういう思考回路してたらもう1回これやろうって思えんだろう。

こんな無駄政策やってないでちゃんと仕事してくれよぉ。

 

したらな!

コメント

  1. みー より:

    自分と同じことを思っていた方がいて嬉しいです。




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