新アリゲーター 新種襲来
育児でなかなか外出できない人の強い味方、Netflix・・・
あ、今回はAmazonプライムビデオからだわ。
今日は「新アリゲーター 新種襲来」を観たよ!
来ましたね、B級映画の中のB級映画。
もともとがテレビ映画ということもあって、クオリティはもちろん、ストーリー展開もかなり病的です。
こ、これは大好物だぞ!(笑)
いつもなら全体のあらすじを先にざーっと紹介しちゃうんですが、今回はストーリーを追いながらのレビュー。
なんでって?
ツッコミどころが多過ぎて1コずつ処理していかないと、後からまとめてなんて無理だからさ!(爆)
さてさて、
舞台はアメリカのド田舎。
ドウセット家とロビショー家でいがみ合いがある集落に、ドウセット家の娘である主人公・エイブリーが帰省してくるところから物語が始まります。
家族は傲慢な親父、憎たらしい態度の義母、下品な義母の弟で、あんまり良い家庭ではない。
ホラー映画じゃ性格が悪い人から死んでいくのがセオリーですが、この映画の登場人物みんな性格悪いので、バンバン死んでいきそう(;^_^
ちなみにエイブリーは、敵対するロビショー家の息子・デイサンと良い仲。
敵対する家族同士での許されぬ恋。
まぁ、簡単に言うとロミジュリみたいな関係性って感じですね。
ドウセット家はずっとワニ狩りを生業としています。
父親と義母の弟と一緒にボートで移動している最中に見かけたワニをサクッと狩ることに成功しますが、それは普段見慣れぬ「首が赤くて尻尾にトゲがあるワニ」でした。
ちなみに、このとき油断したエイブリーパパは手に咬傷を受けちゃいます。
コレはお父ちゃん、死んじゃう伏線っすね。
その後、別の場所で住人の1人がワニに襲われ命を落としてしまい、その友人であるベントンが酒場にかけこんできてそのことを町のみんなに知らせます。
町のみんなは半信半疑であまり相手にしていない雰囲気でしたが、エイブリーは「そのワニは首は赤色?」と聞いたり「通報しましょう」と話したりするなど、誰よりも事態を重くみている様子。
危険に対しては慎重な対応、さすが主人公ですな!
その直後、河で水浴びをするエイブリー。
ホワッツ!?
ど、どういうこと!?
さっき酒場でワニ襲撃の話聞いたばかりじゃん!
ニワトリみたいに3歩進むと全て忘れてしまう系の人なんでしょうか。
不安だ、このひと不安だっ!
河で泳ぐエイブリーを発見したデイサンは「一度は水から出ろ」と注意をしますが、「ワニはいないわ、明るいもの」というエイブリーの謎説明を受けて、まぁいいかと自分も水の中へヒャッホーとダイブします。
うん、二人とも食われちゃえばいいのに。
絶対これはワニに襲われるぞ・・・と固唾を飲んで見ていると、
そこに先ほどの酒場のベントンが登場!
「みんな死ぬぞ!」と主人公達に注意を呼びかけます。
そうだよね!
ワニがいるのに泳いでるバカどもにはちゃんと注意しなきゃ!
・・・と思ったら、その直後にベントンが背中からワニにシッポを刺されて殺されちゃいます。
ワニさん、まさかの陸側から登場です。
うそーん、これは意外。
命からがら逃げたエイブリーとデイサンは、父親と義母の元へこのことを報告に行くんですが、
菜食主義者で「動物は殺す対象じゃない、守らなきゃ」的なことを序盤にしゃべっていたエイブリーなのに、まさかの「ワニを全滅させなきゃ。人命が優先よ」発言。
この主人公、どんだけDQNだよ!(汗)
その後、婦人警官がワニに襲われますが、なんとワニは尻尾のトゲを発射して飛ばすという必殺技を我々に披露してくれます。
発射されたトゲが胸に刺さって、木に寄りかかったまま絶命する婦人警官。
ああ、合掌。
(その後に死体が発見されたとき、婦人警官の首が取れて地面に落ちてるのは謎ですが)
その夜、闇の中でボートに乗ってワニを探すエイブリーとデイサン。
人食いワニが出没するとわかっている中で闇夜クルーズはさすがに無謀すぎると思うのですが・・・
しかも、なんと翌朝にはデイサンはいつのまにか眠ってしまっていて、結果的に河に浮かぶボートの上でエイブリーに膝枕してもらってイチャイチャしているという状態。
この人たち危機感なさすぎィ!
その後当然のようにワニの襲撃を受けてしまう二人。
襲われる二人に同情の余地がなさ過ぎて、いっそワニ側を応援したくなるのは気のせい?(笑)
二人は絶体絶命のピンチなわけですが、
そこへ仲が悪いはずのドウセット・ロビショー両家がなぜか仲良く揃って登場!
ワニの注意をエイブリー達から逸らすために一致団結して水辺で騒ぎ立てます。
すると、なんとワニさん、またも意表を突いて陸側から登場です。
これに驚いたみんなは仲良く水中に逃げ込みます。
ワニ映画で「水の中に逃げろーッ」ってシーン初めて観た(笑)
数人の仲間が犠牲になったものの、なんとか逃げ延びたエイブリー達。
これまではワニの脅威に対してあまり本気でなかった他の家族や親族達もやっと真剣な態度になります。
うん、モンスターパニック映画のいつもの展開ですな。
その夜、愛犬を追いかけて河辺に向かう義母。
なんで行っちゃうんだよ!ヽ(`д´;)ノ
もうこの一族の危機管理能力はどうなっているのか疑問符しか浮かびません。
当然のようにワニが現れるわけですが、さすがワニには慣れているドウセット家。
愛犬をワニの口に投げ込むという絶妙な機転でピンチを脱出します。
えーーーーーーーーっ!?
数日後。
ワニ退治のためにワニの専門家を外部から呼ぶという話になっていたのですが、なぜかやってきたのは水曜スペシャルに出てきそうなTVショー全開の冒険家。
TV番組の撮影スタッフまで引き連れて、もはや完全にただのネイチャー番組のロケです。
警官含めて数人死んでるのに、なんで呼ばれたのがコイツらなんだよ(汗)
この能天気なTV人たちと町の住人たちでワニの巣に向かいます。
しかし、TV番組の撮影スタッフたちは不注意に巣に近づきすぎてバクバク喰われてしまいます。
それを気にもせずワニたちを銃で撃ちまくる町の住人達。
巣を全滅させたときには、
「やった!」「やっつけた!」「全部退治してやった!」「昼食にしよう」
と、全滅した撮影スタッフたちへの気遣いは1ミリもないご様子です。
うん、みんな食われちゃえばいいのに。
しかしその後、エイブリーの父に異変の兆候が。
どうやら咬まれたことが原因でモンスターになってしまう様子です。
ここではまだ全貌はわかりません。
その夜、森の中で逢引をしていたエイブリーとデイサン。
なんでいつも危険そうな場所にほいほい行っちゃうんだお前ら(汗)
なんとそこに義母の弟が突然現れます!
彼の皮膚はゾンビのように変色してしまっていて正気も保っていない様子。
なぜかそこに偶然いたデイサンの家族デール(デイサンの兄?)をかみ殺してしまいます。
デイサンが必死に抵抗しますが、狂った義母の弟は森の中へ逃げていってしまいます。
デールの死を悲しむエイブリーとデイサン。
翌朝、ベッドでイチャイチャしてるエイブリーとデイサン。
自分の義理の叔父が恋人の兄を殺したその夜にベッドインって、二人ともメンタルたくまし過ぎるなとは思うのですが、そのへんは触れないでおきましょう。
その後、なんとドウセット家の人間が全て姿が消えていることが判明。
エイブリーはそれにやや動揺しますが、とりあえず再度ワニ退治に向かいます(オイ)
すぐにワニが襲い掛かってきて撃退するのですが、なんとそのワニのツメには義母と同じピンク色のネイルが。
そう、ドウセット家の人間がワニに変身してしまっていたのです!
いやいや、そんな馬鹿な(笑)
人がワニになったとしてもネイルそのまま残んないでしょうよ。
そして再び不用意に1人で森を歩くエイブリー。
何度目の無用心か、もはや数え切れませんね。
うかつな行動をする人はピンチになるというホラー映画のお約束に漏れず、エイブリーは沼の深みにハマってしまい身動きが取れなくなってしまいます。
そこに1匹のワニが接近してきた!ピンチ!
するとそのとき、なんとそこに別のワニが助けに入って、エイブリーを助けてくれます!
そのワニの歯には父と同じ金歯がキラーン!
金歯をした人間は、ワニになるとその歯も金歯になるそうです。
びっくりですね。
ピンチを脱したエイブリーは、デイサンとデイサンの父に状況を説明します。
ワニたちは人間が変化した姿だと。
どうやらワニに咬まれた人間も、ワニ肉を食べた人間もそのワニになってしまうようです。
咬まれてしまったり、その肉を食べたりして病気にかかってしまうっていうならわかるんですけどね、ワニに変身するってのはかなりアヴァンギャルドな設定ですね。
ここでワニの舌が青いという情報を聞いて、デイサンの父が突然ガックリと肩を落とします。
なんとワニの突然変異は、自分が河に捨て続けた密造酒のせいだと告白するのです!
「この半年間、生産量を増やすために青い化学添加物を密造酒に加えてきた。ネット情報を信じて失敗した」
ネット情報!?
人間を魔法のようにワニに変える添加物が、ネット情報!?
車を走らせるエイブリーが発見したのは、ワニに足を喰われた瀕死の男性。
駆け寄ってきたエイブリーの姿を見て、自分はいいから家の中にいる奥さんを助けてくれと訴えて息絶えます。一刻も早く家の中にいる奥さんを助けてあげなければ!
しかしそのとき歩み寄ってくる複数のワニたち!
すぐそばにガスボンベを発見したエイブリーは、そのボンベを打ち抜いて爆発させ、ワニたちを一網打尽にします。
ドカーン!
その結果、炎に包まれる家。
奥さんは!? Σ(°д°lll)
炎に包まれる家を見て残念そうな顔をして車に乗って走り去るエイブリー。
ええっ!? あんたのせいなのに!?
放火殺人して逃げ去る主人公って前代未聞すぎる(汗)
そのとき、昨晩義母の弟に腹部を咬まれていたデイサンが、ついに発病してしまいます。
みるみるうちに皮膚はワニのような鱗状になり、歯はニョキニョキと成長して鋭い牙となっていきます。
たった1分ぐらいで完全なワニの姿になるデイサン。
あきらかに人間だったときより巨大化していますが、質量保存の法則なんてもちろん屁のカッパです。
デイサンワニは、ちょうどやってきた別のワニからエイブリー達をかばうように戦い、残念ながら絶命してしまいます。
エイブリー達は悲しみながら、デイサンワニの死体を河に還します。
(´-`).。oO(この死体を食べた生き物がまたワニになっちゃうんじゃなかろうか)
息子の死に憤りを覚えるデイサンの父は、ワニ達の皆殺しを決意して一族に召集をかけます。
集まる荒くれ者たち(こいつら今までどこにいたんだろう?)。
作戦はこんな感じ。
「ドウセット一族がワニになったので、集まる場所は人間だったときの溜まり場だったあのバーのはず。そこに爆弾仕掛けていっきにドッカンしちゃおうぜ大作戦」
ワニは人間のときに馴染みだった場所に集まるって、どういう根拠で言ってるのかわかりませんけどね。まぁ、実際にワニは集まってきてたから良しとしましょう。
バーの中に火薬とガソリンを仕掛けて、そこにたくさんのワニを誘い込んだそのとき、エイブリーの前に例の金歯のワニが現れます。
父親への愛情を捨てきれないエイブリーはワニをかくまおうとしますが、そこにデイサンの父が登場!
「時々思うんだ。敵同士でなけりゃ、親友になれたってな」と、ここぞとばかりにキザな台詞を吐いて銃を構えるデイサン父。
「覚悟しろ。3つ数える。」と荒野の決闘ばりにカウントを始めますが、予想どおり金歯ワニは尻尾からトゲを発射してデイサン父と相討ちになります。
残されたのはエイブリー一人と、バーに閉じ込められた大量のワニのみ。
エイブリーは火炎瓶を手にして、子供の頃に父と戯れていたときのことを思い出します。
いや、お父さんワニさっきすでに死んでるんだけど・・・なぜここで父の回想?
そして投げ込まれた火炎瓶によってバーは木っ端微塵にドカーン!!
閉じ込められていたワニたちも全滅です。
爆発で吹き飛ばされて気を失ってしまうエイブリー。
そこに近寄ってくる1匹のワニ・・・
1年後。
河辺に作られたワニ牧場でワニ革を販売しているエイブリーがいます。
なんとその手には幼い赤ん坊が!
しかも傍らには1匹のワニ!
そう、あのときの一夜の情事でエイブリーは妊娠していたわけです。
しかもデイサンワニも生きていて、家族仲良く暮らしているというハッピーエンド。
「新アリゲーター 新種襲来」、これにておしまい。
エイブリー以外は全滅、しかも最後はワニになってしまった彼氏と暮らすというまさかのエンドでした。
しかも彼氏がワニなのに、ワニ牧場でワニ革を販売して生計を立てているというエイブリーは終始一貫したブッ飛びヒロインですな。
デイサンワニは、仲間が革を剥がされているときにどう思ってるんだろう・・・。
B級映画好きとしては至福の90分でした(笑)
ここまでムチャクチャで破綻してる映画も珍しいです。
書き切れていないツッコミどころはまだまだ無数にありますもん。
監督やキャストはどこまでを真剣に、どこまでを狙ってやってるんでしょうか?
本音のところを聞いてみたいもんです。
監督、またこういう映画お願いしまーす!!
新アリゲーター 新種襲来
監督: グリフ・ファースト
キャスト: ジョーダン・ヒンソン、ヴィクター・ウェブスター、クリストファー・ベリー、ミハエル・ベアード、エイミー・ブラセット、ジョン・クリス、グリフ・ファースト
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