ザ・サイレンス 闇のハンター
育児で外出がしづらい人の強い味方、Netflix。
今回は「ザ・サイレンス 闇のハンター」を観たよ!
大量のコウモリ的なモンスターが街を襲う、モンスターサバイバルホラー!
迫りくる恐怖に人々は活路を開けるのか!?
ついでにカルト教団も迫ってくるよ!
・・・っていう映画です(笑)
Netflix独占配信で、2019年4月に配信が始まったばかりのホヤホヤ。
劇場公開予定作品を買い取って自社限定配信にしてるらしいですが、それってどんだけ大きなお金が動くんでしょうね。
あなどれませんなNetflix。
この「ザ・サイレンス 闇のハンター」、
2015年に発表された同名の小説があるそうで、それの映画化だそうです。
原題はシンプルに「The Silence」。
「闇のハンター」って部分は原題には含まれておりません。
またダサい邦題で損するパターンのやつ。
ふー、
ホント、邦題のネーミングセンスが大嫌いですワタシ。凸 (-“- )
一体だれが考えて、だれがGOサイン出してだか。
昔はタイトルによる訴求力が絶対だったのかもしれませんが、いまは情報はネットで収集する世の中です。
これから公開される映画も、過去作品もそれは同じ。
タイトルだけでなく、それに付随してイメージ画像やあらすじも一緒に表示されるのが当たり前。
わざわざ「闇のハンター」なんてつけなくても、何の映画かは消費者にはわかるようになってんだよー。
マジでそろそろこのへんの意識改革してほしい。
説明過多なダサいキャッチフレーズ加えるだけの邦題は、現状はただの映画殺しに等しいよ。
さてさて、閑話休題。
あらすじ!
思いっきりネタバレなので、これから観る予定の人はサヨウナラ!
舞台は現代のアメリカ。
過去に交通事故で聴覚を失ってしまった少女アリーは、耳が聞こえない不自由がありながらも、父・ヒュー、母・ケリー、祖母・リン、弟・ジュードとともに平和に暮らしていた。
学校で多少のからかいはあるものの、気遣ってくれるボーイフレンドもいて、生活は平穏そのもの。
しかし、ある日。
洞窟調査隊が岩盤を砕いてその奥に広がる空間に足を踏み入れようとしたとき、無数に湧き出てきた無数の生き物に襲われて調査隊は全滅してしまう。
それは一見コウモリに似た形状をしているが、恐竜のような鋭い歯を持っており、音を探知して人間を襲ってくる恐ろしい生き物だった。
飛行能力や繁殖能力にも優れたその生き物は「ベスプ」と呼称され、アメリカ全土の人々を大パニックに陥れる。
ベスプは目が退化していて音のみに反応する。
そのためニュースでは家に閉じこもって静かに生活するように注意が呼び掛けられるが、ヒューは騒々しい都会ではなく静かな田舎に移動したほうが安全と判断し、家族と叔父のグレンとともに車2台で移動を始める。
道路は大渋滞であったために道を外れて森の中を走る彼らだったが、不慮の事故でグレンが乗る車が横転してしまい、グレンは足を挟まれ動けなくなってしまう。
容赦なく迫るベスプの群れにグレンは自らをおとりとして命を落としてしまう。
車での移動は危険となってしまったため、一家は徒歩で先を目指す。
日が沈みかけたころに、森の中に一軒家を発見するが、その住人であった老婆は目の前でベスプに殺されてしまう。
その一軒家をとりあえずの住処とさせてもらうことにしたが、さきほどベスプに足を咬まれたケリーは感染症がひどく、抗生物質が必要となる。
翌日、市街地の薬局で無事に抗生物質を入手したヒューとアリーだったが、そこにカルト教団の神父が現れて入信をうながしてくる。
神父を怪しいと判断したヒューはその誘いを断り、帰路へつく。
住処に戻ったヒューたち。
抗生物質のおかげでケリーの容体も回復を始める。
そんなときに神父とその信者数人が住処にやってきて、なんと子供を産ませる目的でアリーをほしいと言ってくる。
銃を向けて追い払うヒュー。
しかし数日後の嵐の夜。
妙な気配を感じた一家は外を警戒するが、そこには一人の女の子がずぶ濡れで立っていた。
彼女を保護して家の中に入れた一家だったが、その女の子の懐にはスマートフォンが複数くっついていて、アラームが次々に鳴り響く。
その女の子はカルト教団が用意した、いわゆる人間爆弾だったのだ。
音に反応してベスプ達が次々に襲い掛かってくる。
その混乱の中でカルト教団たちはアリーをさらおうとするが、ヒューたちの必死の抵抗により彼らを撃退することに成功。
そのさなかでリンが犠牲となってしまう。
ベスプは寒さに適応できないという情報を頼りに一家は北へ向かう。
安全な地域にたどりついたアリーは、再開したボーイフレンドとともに弓矢でたくましくベスプを狩る。
生き残るための戦いはこれからだ。
おしまい
うん、既視感ものすごい ( ̄Д ̄;
音を立ててはいけないってのは去年ヒットした「クワイエット・プレイス」まんまだし、
カルト教団については「バード・ボックス」に出てくる敵に魅せられてしまった悪人たちに印象がすごい似てる。
この「ザ・サイレンス」は2015年の小説の映画化だから、タイミング的にはそれらをパクったわけではないと思うけどね。
なんだろう、最近のアポカリプス系作品の共通の流行なのかな。
なんかねー、設定は全然いいんだけどね、
ずっと盛り上がらないまま終わっちゃったような感じだった。
なにが足りないんだろう?
ひとつは「音を立てちゃいけない」っていう設定がややヌルかったのかもねぇ。
クワイエット・プレイスの場合は、姿がわからない未知の脅威が迫ってくるのがすごい怖くて、しかも人間を秒で即死させてくるぐらいにモンスターがエグかったので「音を立てる=即死」の緊張感が強かった。
でも本作ではモンスターの正体はすでにわかっているし、モンスターも小型なので襲われたときにもやりようがある。
音立てちゃったにもかかわらず生き残ってる人も多いので、「音を立てる=ピンチになるけどなんとかなりそう」って感じで緊張が少なかったような。
しかもこのベスプ、けっこう頭悪そうなんだよね(笑)
ウッドチッパーで引き寄せることができてたから、どっかにチェーンソーでもぶらさげて放置しておけばいくらでも自動で倒せそうじゃない?
ちょっと考えるといくらでも対策立てれそうな部分が恐怖感の面で大きくマイナス。
あとはカルト教団の存在がちょっと雑過ぎるかなぁ。
ベスプがアメリカを襲い始めてから数日しか経ってないはずなのに、
信者の舌を引っこ抜いてしまうような、こんなぶっ飛びレベルのカルト集団が現れるもんかね?
彼らがひとつのコミュニティを築こうとしていたにしても、まだベスプからの脅威から逃れられる場所がなんにも確立していない段階で、繁殖を目的に人さらいとかする?
もし妊娠させたところで出産どうすんの?
赤ん坊は泣くよ?
生まれたての赤ん坊の舌も抜くの?
そう考えると「ミスト」の破滅前の人間が宗教にすがってしまう心理描写って、段階踏んでしっかりとやってたんだなぁ。
自分は自身がどんなに追い込まれても宗教に走ることは100%ないと思ってるほうだけど、それでも「ミスト」における人間の心理の変化は違和感なく見れたもん。
あとアリーをさらうことを目的としてるのにスマホアラーム爆弾って、
それ一歩間違えるとアリーがベスプに襲われて死んじゃうことない?って思った。
やりたいことが支離滅裂ゥ!!(汗)
もうひとう惜しいのが嵐の闇夜の中での乱闘シーン。
作品的には最後の盛り上がりポイントのはずなのに、暗いし雨だしで何やってるかわかんないし、人間VS人間の肉弾戦がメインになっていて肝心のベスプは絡んでこんのかい!って感じ。
せっかく「音を立てたらいけない」って設定があるんだから、「嵐の夜だから好きに乱闘してOKです!」じゃなくて「音を立てはいけない状態で人間相手に戦わなきゃいけない」にしてほしかったなぁ。
絶対そっちのほうがおもしろい展開になるでしょうに。
「ザ・サイレンス 闇のハンター」、
ダメ映画とまではいかないけど、もうちょっとココをこうすれば、みたいのが多い映画でした。
うん、なんかいろいろ惜しい!!
次に期待!
ザ・サイレンス 闇のハンター
2019年アメリカ・ドイツ共同制作
監督: ジョン・R・レオネッティ
脚本: ケアリー・ヴァン・ダイク、シェーン・ヴァン・ダイク
原作: The Silence (2015)
製作: アレクサンドラ・ミルチャン、スコット・ランバート、ロバート・クルツァー
製作総指揮: マルティン・モスコヴィッツ
キャスト: スタンリー・トゥッチ、キーナン・シプカ、ミランダ・オットー、ジョン・コーベット
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