クロール -凶暴領域-
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今回は『クロール -凶暴領域-』だよ!
前回アナコンダはヘビ映画ですが、今回のクロールはワニ映画。
無数のワニがガンガン襲ってくる系のモンスターパニックです。
もともとの原題は『Crawl』だけ。
邦題になると凶暴領域なんて勝手にサブタイトルが加えられちゃってます。
おいこら、センス!
ぶっちゃけ、あんまりクオリティは期待してなかったんですけどね。
なんせいままでAmazonプライムに入ってたモンスターパニックが、
ウケ狙いなクオリティのやつがめちゃくちゃ多くて。
もう配信終わっちゃいましたが『ビック・クラブ・パニック』もそのひとつ。
あらすじに「隕石によって巨大化したカニ」とか書いてあるのに隕石全く劇中に出てこないというセンセーショナルな問題作でした。
巨大ガニに乗って突き進む少女の画には誰もが心を動かされるでしょう。
いやー、アレはすべての人に見てほしかった(遠い目)
そんな中で見事に期待を上方向に裏切ってくれたクロール。
はい、あらすじ!
水泳選手であるヒロインのヘイリー。
幼いころから厳しい父に水泳を叩き込まれる生活を続けていたが、母はそれに愛想を尽かせて離婚。
ヘイリー自身もいまではその父とは疎遠になっていた。
ある日父が住むフロリダを大型ハリケーンが襲う。
連絡がつかない父を心配してヘイリーは単身父の家に向かうが、そこには父の愛犬の姿しかなかった。
次に幼いころ家族で暮らしていた旧家へ出向いてみたところ、父の車が停まっているのを発見。
人の気配を感じたヘイリーは地下室に向かうが、なんとそこには負傷して気を失っている父の姿があった。
急いで父を地下室から連れ出そうとするヘイリーだが、そこにはなんと巨大なワニが!
いったんワニが入ってこれない狭い空間に父を連れて逃げ込むが、
父は一刻を争う重傷、地上に出るための階段前にはワニ、床下浸水で上昇を続ける水位と、絶体絶命。
父を守りながらワニとハリケーンの脅威を乗り越えられるか!?
って感じのストーリー。
ドント・ブリーズのサム・ライミが製作に入っているだけあって、
絶望感の演出がとにかく秀逸です。
ヘイリーが地下室内で落とした携帯を拾い直して「安全なところから警察に電話するぜ、もう大丈夫!」と思った瞬間に思わぬ2匹目がガブーッ!!とか、
外の暴風雨の中で火事場泥棒してる人たち発見し「助けてー!」って叫んだ瞬間、その人たち全員ガブーッ!とか、
舞い降りる微かな希望があっさり踏みにじられること多数。
劇中で何度ともなく「あ、もう終わりじゃんコレ。。。」と思わされます。
あとサム・ライミって、ヒロインが引きずられていく画が好きね(笑)
女性が闇に引き込まれていく画がやっぱりインパクトでかい。
そして他のモンスターパニックとちょっと一線を画すのは、
この映画、けっこうヒロイン咬まれる。
いや、ワニに咬まれたら一撃で致命傷だと思うんですが。
咬まれた後まともにデスロールも喰らってるし。
もうバイオハザードの主人公よりタフかもしれない。
たぶん緑の草3つも食えば体力満タンになるんでしょう(笑)
お父さん役のバリー・ペッパーも、いい味を出しております。
娘に対して「お前が最強捕食者だ」ってのは名言ですな。
水泳選手を育てる文句としてはちょっとサイコパス過ぎるでしょ(笑)
家の中に残って助けを待とう!というヘイリーの意見を一蹴して、危険をかえりみずボートへ向かうことを提案。
ワニに囲まれてしまい「お前は何だ!泳げーッ!」とカッコよくヘイリーを一喝してからの、
洪水で押し戻されて結局家の中に戻ってくるというウルトラCはかなり芸術点が高いです。
最初から家の中に残って上階に避難しとけば無駄に咬まれずに済んだやん!(爆)
しっかりしてお父さん!!
とまぁ、いろいろ書いたけど、B級モンスターパニック映画としてはかなりレベル高め。
登場人物の数も最小限に抑えられていて、
緊張の連続でダレる時間帯も少ないので90分間しっかり楽しめます。
ワニ映画って名作があんまりないイメージで。
(あえて選ぶなら1980年の『アリゲーター』あたりか?)
そんな中では『クロール』は上から数本の指に入るワニ映画なんじゃあないでしょうか。
お時間あればぜひ見てくださいましー。
クロール -凶暴領域-
2019年7月アメリカ公開
監督:アレクサンドル・アジャ
脚本:マイケル・ラスムッセン、ショーン・ラスムッセン
製作:アレクサンドル・アジャ、サム・ライミ、クレイグ・フローレス
出演:カヤ・スコデラリオ、バリー・ペッパー
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